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一時帰国する理由と、イギリスへ行く理由

じつは、もうすぐ一時帰国します。理由はいくつかあって、一番大きいのは「保険が切れるから」。もともと3ヶ月で切れることはわかっていて、どうしても延長したくなったら追加で入ればいいかなと思っていたのですが、これを機に一度帰ることにしました。

そしてもうひとつ。

今回の旅は、気ままな旅である一方で、自分の中では「修行」の意味合いもあります。どれくらい納得のいく写真が撮れるか、文章が書けるか。自分の一番好きな、得意な、「旅」を通じていったい何ができるのか。会社も満員電車も残業も言い訳にできない状況で、自分の精一杯をやってみよう。そういうチャレンジです。

9月に出発して、毎日毎日、カメラといっしょに朝から晩まで歩きまわりました。出発してから今日までのあいだにシャッターを切った回数は9147回。すくなくとも9147回、「あ、きれいだ」と思う瞬間があったということ。

だけどその「あっ」は、偶然訪れたわけではありません。出発前、映画を始め、写真集やガイドブック、Pinterestなどを通じていろんな情報を集めました。この場所に行ったとき、自分ならどう撮るか。どの時間帯がきれいだろう。どの角度が美しいだろう。イメトレがあったからこそ、「きれいだ」に気づけたと思っています。

次はイギリスに行きます。カザフスタンやトルクメニスタン、ジョージアあたりをまわるのが「王道」と言われるコースです。「帰国はもったいない」とのアドバイスもいただきました。それでも私は、今の自分の腹の底でぐらぐら煮えている「イギリス撮りたい」の気持ちを優先したいと思いました。

大好きなハリー・ポッターの世界を、撮りたい。子どもの頃から愛してやまないイギリスという国を、徹底的に旅したい。青空とは無縁の、どんよりした曇り空のもと、レンガの街並みをどう撮れるか。褒めていただくことの多い「青」に頼らず、納得いく写真を撮りたい。

だけどそんな写真を撮るためには、今の自分は丸腰も同然。もう一度だいすきな映画たちを観直すことが必要。ヨーロッパの写真集をきちんと見返すことも大事。小説も、やっぱり何冊か紙で持ってかなきゃいけない。iPadのある旅はとても便利だったけど、文庫本のない旅は味気ないことにも気づきました。

そういうわけで、一時帰国のあいだは、怒涛の吸収期間・そしてお仕事の期間とする予定です。ほんとはのんびりお茶したり遊びに行ったりもしたいのだけど、それはまだちょっと先の楽しみにとっておきます。お仕事募集のnoteも、あらためてきちんと書きます。写真や文章、旅のお仕事お待ちしております。


サポートいただけたら、旅に出たときのごはん代にさせていただきます。旅のあいだの栄養状態が、ちょっと良くなります。