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休校中の教師は何をしていたのか〜a.m編〜

休校中の教師は何をしているのか

の続編。
休校、正確には休業だが、それはさておきーー
前編では、
「子どもが登校していないのだから、先生達は暇でしょうがないんじゃない?」
いや、そんなことはない、することは山ほどある、と書いた。

この記事に対して、20を超えるスキ♥️を頂いたので
もっと詳しく書くことにする。
ただし、あまりにもその通りに書くと弊害もあるので、その日に起こったことではないことも混ぜていく。
その点はご容赦を!

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朝タイム

8:00出勤。コーヒーを飲みながら、机上に積まれた書類の整理。
(普段は朝から教室に直行して子どもたちの様子や提出物の確認をしたりするので、優雅にモーニングコーヒーなどは飲んでいる暇はない)

ちなみに、書類の主なものは、
県内の公共施設や官公庁などのいろいろな広報や、学校生協のチラシ

他の各分掌担当の先生から回ってきた教育研究などについての情報や、子どもの作品募集
 本音を言うと、作品募集については教師の仕事ではない!
この作品募集や子供向けのイベントのチラシの類については、別な記事1つ書けるくらい言いたいことがある。
また機会があれば書きたいと思う。

教育委員会からの連絡文書
実は、これが一番多くて厄介。
市の教育委員会からのもの、県の教育委員会からのもの、はたまた文科省からご丁寧にコピーされた通達が来る。
学校に文書で来たり学校宛のメールで来たりするので、事務職員さんが校内分掌の担当の者に振り分ける。
担当はそれに目を通し、回覧にするとか、返答を書くとか、職員朝礼などでみんなに知らせるとかの対応を考えて処理する。
これは一般企業でも同じだろう。
私は1日に平均2つくらいの案件の処理をしている。

さて、ここまでさっと終われたとしても大体30分くらいはかかる。

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8:30
この日は、担任している子どもたちへ、家での自粛の様子を聞く電話を各家庭にかけることになっている。
1学級をいくつかに分けて、数日かけて家庭に電話をかける。
電話番号を見ながらボタンを押し、呼び出し音を聞く時間もいれて一人3分かかるとして、10人いればすんなりいっても30分以上かかる。
「この日に電話をかけますから、できるだけ在宅を。」
と事前に学校から連絡メールを入れていても、案の定つながらない家庭もあるので、再度かけ直すことになったりする。

さて、再度かけ直すのには時間をおくから、その間に何をするかであるがー

職員室の雰囲気が良い学校だと、ちょっとした隙間時間に雑談に花が咲く。
普通に学校があるときは、子供たちが帰った放課後がその時間になる。
が、勤務時間ギリギリまで授業がある高学年担任の先生たちなどは、今日中にしなくてはいけない仕事をできるだけ早く終わらせて帰りたいから、雑談など無駄、と思っている男性教諭は多い。
女性の方は、元来おしゃべり大好きだが、自分の子供のお迎えや家事に追われているから、そんな時間は持てない。

だから、休校中のこんな夏休みのような日中時間は、おしゃべり好きにとってはパラダイスである。
仕事はあっても時間の余裕があると思うと、ついつい雑談が始まってしまうのは致し方ないと思う。

普段はトイレに行くのも我慢をするほどの忙しさなので、これくらいは管理職もおおめにみている。
中には、雑談をしながらパソコンを打つ手を止めない達人もいるが、私はそれは無理。

脱線してしまったが、こんな感じで喋っていたら、時間は…

10:00

学校では毎年、新しく購入したり、授業のために手作りしたような教材が増えていくので、定期的に処分しないと溜まる一方になる。

だから、今の休業中の時間を利用して、学校の断捨離を進めようと考える管理職はいるだろう。
うちの学校もそうで、場所を分担して教材室の大片付けが始まった。

なんやかんやで終わったのが11時過ぎ。
それから、つながらなかった家庭への電話連絡を再度試みる。
つながればよし、ダメなら働いている保護者の昼休みを狙って、携帯にかける。

でもこれは本来の目的とは合致しない。
なぜかと言うと、この電話の一番の目的は、子どもが家庭で親のストレスなどで不適切な扱いをされていないか、安心して過ごせているか、という安否確認のためだからだ。
しかし学校ではそれを調べる術は限られている。
連絡先が親の携帯番号しかない場合は、親に様子を聞くしか仕方がない。
休業中にそのような事件が報じられなかったことに安堵した教育関係者は多いだろう。

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12:00

さて、なんやかんやでお昼だ。
ここまで、できた仕事は明確なものは2つ。
それ以外にもちょこちょことした細かい仕事をしている。


普通の会社でもそうだろうが、電話や来客への応対がある。
平日なら、担任は授業で職員室にはほぼいない。
たまにいても、担任業務で忙しいので、主に事務職員さんがしてくれるが、休業中なので電話や来客の応対などもその場にいる誰かがすることになっている。
用件の相手が職員室にいなかったら探したり、用件をメモしたりしなければならない。
こういうことに案外時間を取られるものだ。

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さて、給食のない時の学校でのランチだが、これは普通にお弁当持参だったり、コンビニ弁当だったり、外食だったり、デリバリーだったりする。
ただし、コロナ下では外食は憚られていたので、いつもの長期休みの時よりお弁当組が多かったように思う。
ただ、教師あるあるなのだが、平常時でも学校の外で子どもや保護者に会うのは避けたいと考えるものなので(プライベートを見られるのは恥ずかしいのだ)、校区内では外食を避けている。

ともかく、いつものランチタイムは、給食という指導時間なので、ゆっくり食事を楽しむなんてことは不可能。
給食は学級経営の要であるのだが、その実態はまた何かの機会に書きたいと思う。

13:00〜

さて、午後には、自分の分掌の仕事をこなさなければならない。
担任だったり、国語科の主任だったり、と学校内での役職がある。

私は最近になって文科省が力を入れている「キャリア教育」という、教科とは違う教育カリキュラムの担当である(他にも複数あるがここでは割愛)。

「キャリア」の教育?と聞くと、就職とか職業について学ぶのか?小学生から? 
と思いがちだが、そうではない。

...と、ここまでで2500字近くなってしまったので、いったんここで筆を置きたい。
続きは、このキャリア教育とはなんぞや、ということから書いていきたい。
ちょうど、その全体計画とやらを午後3時間くらいかけて作っていたから。

では、午後編をご期待?ください!

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