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藍の石けん〜3種の沈殿藍の色確認〜

夏から作り溜めた沈殿藍や藍の石鹸のこと、メモ記事の続き。
沈殿藍、インジルビン、青汁、少しだけできた違うパターンの藍やその他の色素のもの、順番に書いていくうちの最後、少しずつできた沈殿藍と最近採集したピンク系のフィトピグメントの色確認です。

テーマは色確認だったのですが、石けん自体もチーズケーキみたいに可愛くできてとても気に入っています。

いろいろ沈殿藍の石けん

沈殿藍いろいろ

以前にポストしたバケツや寸胴サイズで作った沈殿藍(発酵法と煮出し法)の他にも実験的にビーカーサイズでどんな沈殿ができるか試した物がありました。
今回石けんの色付けに使っている沈殿藍は以下3つです

1)生葉染め用にミキサーした青汁

ひとつ前のポストで、生葉染めにするように作った藍ジュースの固形分を取り除いた水分を使った石けんをお見せしました。そのジュースに十分空気を含ませて酸化し放置することでインジゴを生成させ、沈澱させました。
言ってしまえば、発酵とかさせないで強制的に水中にインジカンを吐き出させたらいいんじゃないの?という発想です。
結果、葉っぱを粉砕しているのでジュースに緑色が出ていて、沈殿藍にもその緑が残った感じの青緑色になりました。
下写真で「青汁」と書いてあるやつです
時間が経って緑が褪色したら鮮やかな青になるでしょうか。楽しみです。

いろいろ沈殿藍とフィトピグメントの石けん

2)花後の葉で煮出し法

花が咲いた株から採った生葉から煮出し法で作った沈殿藍です。
花が咲くと色素成分が減って染まりが悪くなると言われます。
結果として、沈殿藍はできましたが、沈澱藍そのものも石けんに入れてからも、鮮やかさがなくグレーがかった青になりました。くすんでいるけど赤さはないので、実は一番欲しかった藍色に近いのかもしれません。
上の写真では「花後」です

3)冷蔵の生葉で煮出し法

生葉がたくさんあったので、一部を冷蔵保管してみました。冷蔵すると乾燥した時同様に葉の中で青くなってしまって生葉染めはできないとのことだったので、酸素がなければいいんでしょう!的な安易な考えで一部を真空パックにしてみました。
真空じゃないものは青くなるかと思いきや、普通に葉物野菜を保管する程度の期間は問題なく緑をキープしていて、逆に真空パックの方が呼吸できずに傷んでき始めたようだったので、じゃあ煮出し法沈殿藍にしてしまうか、とお湯に入れたところ、冷蔵藍からすぐに青が出てきました。冷蔵中にインジカンの酵素分解反応が進んでいて、空気に触れるだけでインジゴが生成したようです。そしてその時、明らかに紫も出ていて、葉を漉したリードペーパーが紫色に染まリました。
できあがった沈殿藍は明らかに赤みがありました。石けんで見てもらえればその紫っぷりが分かると思います。
上の写真で「冷蔵」です。

いろいろ沈殿藍とフィトピグメントの石けん

その他の顔料

沈殿藍の他に、オレンジピンク系の着色がされている部分はこちらの顔料です。

ルビーロウムシ

庭木につくルビーロウカイガラムシからえんじ色のフィトピグメント(植物顔料)が採れました。石けんに入れても同じようにえんじ色になり、嬉しい結果です。たくさん採集するのが難しくて次はないでしょうから、記録として残して置ければと思います。

枇杷の葉

背面に、全体的に入れているサーモンピンクは枇杷の葉のフィトピグメントです。
生の葉を分けていただけたときに作りました。顔料も優しいピンクでした。

枇杷の葉のフィトピグメント

まとめ

ほんの少しずつの沈殿藍の石けん、沈殿藍の作り方次第で微妙な(というにははっきりしてますが)色の違いが出るということがわかって驚きでした。
冷蔵藍については、沈殿藍が紫色になったということもありますが、紫染めの方法としてとても有望ではないかと思います。また機会があれば試してみようと思っています。
ピンク系2つも思った通りに色が出てくれて、嬉しい。

よく考えたら正攻法の発酵沈殿藍の色を確認していませんでした。
沈殿藍作りは、この他にも生の葉ではなく保存しているものからや蓼藍ではない素材からも作ることができそうということを確認しているので、一通りやること無くなるまで実験継続です。

いろいろ沈澱藍とフィトピグメントの石けん

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