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【過去記事2018.01.08】記憶に刻め

何もしないこと。

あなたからは、決して手を出さないこと。

それが、条件。


私と、添い寝する、条件。










セフレとかは聞いたことがありますが、

今はソフレとかもあるようですね。

添い寝フレンドを略してソフレだとか。

私も、時折、ひとりで寝るのは寂しいときがあります。

かといって、えっちがしたいわけじゃない。

そんなとき、ソフレさんがいたら、いいですよね。

でも、一緒に寝るのは恥ずかしいし、

男の人が襲おうと思ったら、いつでも襲われるから、怖い。

だから。

私と添い寝したかったら、

手首を背中側で縛って、ベッドに固定させます。

そのうえで、目隠し。

それで初めて、私と添い寝することができるんです。

あなたからは私のことが見えないけれど、

私は、そんなあなたをじーっと見ている。

私の姿は見えなくても、

私の体温や、息遣いは、感じられる。

あなたから近づくことはできないけれど、

私から、近づくことはできる。

あなたから触れることはできないけれど、

私から、触れることはできる。

頭を、あなたの胸元にぐりぐりって押し付けるようにして。

私の吐息が、ちょうどあなたの乳首にかかるような位置で。

じーっと、あなたを見つめてあげる。

「……好き」って何度も言いながら、

膝を、あなたの股間に当てながら。

手で、あなたのお腹を撫でながら。





好き。







大好き。







好きだよ。







好き。







好き。





すーき。





好き。






何度も、何度も。


好きって、言ってあげる。


あなたも、好き?


私がそう訊くと、


あなたも思わず「好き」と答えてしまう。


私は嬉しそうに笑って、



「相思相愛ですね」



頭を、さらに、あなたの胸元に強く押し付けて、

ぼそっと、呟くんです。



「……えっち、したいな」




あなたの鼓動が、早くなるのを感じる。


あなたの体温が、熱くなるのを感じる。




「えっちしてもいいなら、頭、撫でて……?」



私は、言う。



あなたは、手首を縛られている。

手を伸ばすことができない。

なら身体ごと動かせば。

そう思って立ち上がろうとしたら。

立ち上がろうとするたびに。


あなたのおちんちんを膝蹴りして、立てなくしてあげる。



「ねえ、頭、撫でてくれないの?」



私の声だけが、届く。


嘲笑交じりの、無機質な声。




「そっか、私と、えっちしてくれないんですね」



くすくすという冷笑。


急所を蹴られる。


笑われる。



笑われる。




蹴られる。





笑われる。







「はい、時間切れ」




含み笑いをしながら。





「もう、そういう気分じゃなくなっちゃったから、いいや」











ふふふっ












あはっ











あははっ













ふふっ








くすくすっ







何も見えない中、




私の笑い声だけが、聞こえる。




ねえ、私と添い寝、しよ?





ふっ

ん? サポート、してくれるんですか? ふふ♥ あなたのお金で、私の生活が潤っちゃいますね♥ 見返りもないのに、ありがとうございます♥