希望の呪縛

久しぶりに東京でライブを見てきた。今年に入ってからは見たいライブがたくさんあったけれど、有給がなく全然観に行ける機会がなかった。愛媛から東京のライブに参加しようと思うと、土曜日か日曜午前の公演じゃないと休日中に帰れないんですよね。

「花とポップス」はシンガーソングライター、つるうちはなさん主催の、フリーランスのアーティストが所属する音楽レーベル。ゲスト含めた 6 組が絶え間なく演奏する 3 時間の熱いステージだった。ソロ歌手も多い中で、The Broken TV によるバックバンド演奏が非常に聴きごたえがあって、音の粒を全身で浴びたような一日だった。

東京に行くとき、成田空港からホテルまでは電車で 2 時間近くの時間がかかる。電車のなかでは何かしら時間を潰す必要があるので、いつも決まって Apple Music のステーション (オススメ機能) で知らない音楽を漁ることにしている。

日々の生活では音楽 (の特にリスニング) だけに集中することのできる時間ってかなり少ない。朝は慌ただしいし、通勤は自転車だし、仕事が終わると買い物だったり料理、入浴、楽器の練習などしているうちにもう寝る時間になってしまう。

だから電車に乗って移動している時間はかなり貴重で楽しい。満員電車は疲れるだろうけど電車通勤も悪くないかもなと思った。

今回電車のなかで見つけたいい曲

大阪のシンガーソングライター、sheme さんの『揺らせ』という曲。まず CD のジャケットが素晴らしい。バンドサウンドのおしゃれなポップスで、キーボードのやさしいバッキングもメチャメチャかっこいいギターもキレのあるドラムのサウンドも心地いい。歌詞も歌声もよくて、夜中にふとコンビニに行きたくなったときに散歩しながら聴きたい。

こういう曲聴くと、キーボードもギターもベースもドラムも全部演奏してみたくなるな。この前友達からドラムのスティックを貰ったので、エアドラムの練習とかしてみようかな。

社会人生活を始めてそろそろ一年が経つ。愛媛県の片田舎で特にやりたかったわけでもない仕事をして、それなりの給与を貰いながら、社員寮の閉じた世界の中で生活していると「自分は一生こんな生活を送るのだろうか」という感覚に襲われてしまう。

そんな生活の仕方は極めて不健全だ。これは「そのような環境にいること」に対してではなくて、環境を変える行動すら起こさずにただただ現状に不満を抱きながら暮らしていることに対してだ。「こうだったらいいのにな」という淡い希望を抱きながら日々の生活を送るのは、それがないよりも何倍も苦しいということに気が付いた。これは自分が自分自身に対して作り出した呪いだ。

ここに書くようなことではないけれど、最近ちょっと勇気のいる決断をした。九割九分ろくな結果にはならないだろうと思う。人にも迷惑をかけてしまうかもしれないし、自分もきっと落ち込むことになると思うけど少しは前を向けるようになれたらいいな。

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