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ありちゃんの異動が何故こんなに寂しいのか考えてみた

ひねりのないタイトルです。まだ心の整理がつかない。書きながら心の整理をしているのかもしれない。

ありちゃん(暁千星さん 宝塚歌劇団月組)の星組への異動が発表されました。

ありちゃんの存在

私にとってありちゃんは、20数年ぶりに宝塚ファンに戻るきっかけになった月組グランドホテル再演のコアメンバー。恩人(※)の一人です。

※私を宝塚ファンに引き戻してくれた作品と出演者なので感謝の気持ちでいっぱい。いわゆる恩人。

月組の再演グランドホテルは4回くらい見ているのですが、なぜかすべての回が同じ配役パターンで、ありちゃんはずっとラファエラでした。

ラファエラは、大好きだった天海さんが初演で演じたお役。天海さんが女役をやった衝撃もあり、特別な役です。そんなこともあり、ずっと気になる存在でした。

「BADDY」で宝塚ファンになった娘が一番最初にファンになったタカラジェンヌでもあります。「夢現無双/クルンテープ」で初観劇した娘は帰りにキャトルでありちゃんのプロマイドをたくさん買いました。彼女の人生初プロマイド。帰宅後それらを、写真立てに大事に飾りました。我々親子にとって、特別な方です。

BADDYでの役柄もあり、月組の御曹司であり月の王子様であり、絶対月組のトップスターになる人だと思ってました。

宝塚にハマった(はめた?)友人たちにも、ありちゃんを「きっと月組のトップになる人」と説明しちゃってるほどでした。

…この「絶対月組のトップスターになる人」と思い込んでしまっていたことが、寂しさの原因です。組替えシステムは十分理解してたのに、それでもやはり切ない。


「絶対」に飢えていた個人的な事情

宝塚歌劇は組替えとトップスター交代、大多数の一定期間での退団によって新陳代謝を保ち、諸行無常の儚さ、美しさを持ってます。

華やかなのに切ない。ポジティブでエネルギッシュなのにどこか寂しい。それら全体が合わさって、なんともいえない魅力、吸引力を持っているのだと思います。

宝塚に絶対なんてあり得ないとも分かってるのに、ありちゃん個人にこんなに勝手に思い入れを持ってしまっていました。

私は仕事や結婚、育児を理由に、1998年ころから宝塚から一旦離れていて、長い空白の時間がありました。

好きなスターさんを追いかける楽しみを知っていたので、なんとなく好きになれるスターさんを探してはいました。

やっとこの人!と好きになったのがるりさん(美弥るりかさん)。当時るりさんは二番手だったので、りょうちゃんの次はるりさんがトップで、れいこ、ありちゃん、おだちん…と勝手に夢を見てしまってました。

長い空白の時間があったからこそ、「ずっと夢中で追いかけていける」ものに執着してしまって、「今後の月組の系譜」みたいなものに夢を持っちゃってたんですね。

「ずっと月組を応援する楽しさ」を夢描いてたところに、るりさんの退団。プツッと私の中で夢描いていたものが切れてしまい、そのショックを補うために、「それ以降の系譜」に夢を託してしまっていたんだと思います。

ありちゃんは間違いなくそこにいたので、ぽっかり穴が空いてしまった気持ちです。

ありちゃんの魅力

その他にも舞台のありちゃんは、特別な思いで見ていました。

私は貧乏臭くて、舞台を見ていて「あっ!このシーンでモトをとった」と思うことがしばしばあります。(ほんと最低)

要は、感動するシーン、クオリティが高いシーンを見たときに無意識に、チケット代や観劇に来るための諸経費諸々分がチャラになった!と思うのです。(ほんと最低)

月組を見てると、かなりの高頻度でそれはありちゃんのシーンでした。

銀橋で素晴らしい体幹を披露しありえないポーズを取ってくれたクルンテープ。

何回転もクルクル回って圧倒させてくれたピガール。

爆音イケボでキラッキラだったピガールのフィナーレの歌手。

涙で視界がぼやけながら毎回息を呑んで見守った桜嵐記の「戻れよ」。

卒倒するほどかっこよかった博多ドリチェのI'll be back.

私の中でキラーン!となる貴重な瞬間はありちゃんがたくさん作ってくれました。

最近はさくらちゃんを盛り立ててくれたありちゃんに、格別の感謝もありました。

何書いてるのか分からなくなった

ありちゃんは私にとって、娘にとって、私が宝塚ファンにさせた大切な友人たちにとって、間違いなく重要人物であり、夢を背負った人です。

いままだ言語化できない寂しさの正体はまだまだあとから湧いてくると思いますが、無理に整理せず、時間をかけて消化していこうと思います。5月までまだ、時間があるし。

7歳の娘は私がショックを受けると、なんとかしてそれを和らげようとして非常に驚く言動をします。

今日、学童から帰ってきた娘に「ショックなことがあってね、ありちゃんのことなんだけど」と言ったら、サッと顔色を変えて「なに…退団じゃないよね?」と言いました。

組替えのことを話すと彼女もショックを受けたようで押し黙ってしまいましたが、すぐに明るい声で「怪我したとかじゃないんだから、それよりは良いニュースじゃん!」と言いました。健気さに胸がいっぱいになりました(弱い母)。

宝塚だけでなくビジネスの世界でも異動は人を成長させるので、ありちゃんがさらにパワーアップすることを祈ります!

そして、もし!もし!奇跡が起こったら…また月組に戻って、トップさんになってくれたらとても嬉しいです。









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