ユニバーサルデザインとエンターテイメント!

私の音楽の授業のテーマは

ユニバーサルデザインとエンターテイメント。

わかりやすくて面白い。

誰も取り残さない。

そんな授業を夢見て研究しています!

今日の授業は合唱コンクールに向けて。

コロナ禍でも、ソーシャルディスタンスと新しい生活様式をしっかりして、音楽をやってます。

歌詞

私は、今まで、歌はコードによって泣かされているんだ!(感動できる作りになっているんだ)って思っていました。

しかし、やはり、「言葉の持つ力」と音が一緒になった時の強力さは半端なく、

他の音楽の先生の授業で、合唱曲の範唱を聴いて涙が止まらず、「この言葉たちを中学生はどんな気持ちでつたえるのだろうか」って想像しただけで涙が溢れてきました。

だから、私の授業では、導入で、歌詞リレーをしてみました。

1行1行、今日の気持ちで読んでいく。

次の人にバトンを渡すように読んでいく。

言い方を工夫する子もいれば、

声を出すだけに集中する子もいる。

時には耳を済ませなければ聞こえない声もある。

40人それぞれの声があなたたちの合唱だよ、と伝えます。

そのあと、お手紙を読みました。

作曲者からのメッセージを読みました。

便箋にかいて。

16小節のラブレター風に。

伴奏CDを流しながら。

曲が終わるまでに、作曲者の意図、私の想い、みんなが置かれている環境に目を向けさせ、聞いている人に何を伝える?どう伝えたい?と気持ちを集中しました。

素直な、中学校一年生です。

13年間を振り返って

その13年の人生観で歌う、唯一の作品になるね。

私のユニバーサルデザインは、楽譜をよむ技術の伝え方。

楽譜って、舞台でご一緒させていただく方でも、大人でも、読めない人が多いのが「普通」

ましてや、普段見ることのない記号の羅列。

だから、ついていればリハーサルマークで読譜していきます。

🅰️からやるときは、🅰️をそれぞれの楽譜上に指をさしてもらって、40人確かめてから、譜読みをします。

40人回って見るのに、2分はかかります。

わかる子にとっては、苦痛の2分かもしれません。

でも、わからない子にとっては、これからチャイムが鳴るまで、わからないまま進む苦痛があります。

わかる子はすごく褒められ、

わからない子は、🅰️を指差すだけで褒められる。

楽譜もわかるし、

どこみてるかわかるし

褒められる。

これが、ユニバーサルデザイン。

だれも、取り残さない。


リハーサルマークで練習するメリットの一つとして、

スモールステップで読譜の練習がしやすいことと、

unis.とかdiv.とかの説明がしやすいこと。

大抵、🅰️は、ユニゾンです。笑

あえて、ソプラノもアルトもテノールも別々に音をとります。

そして、みんなに質問します。

音の違い、あった?

中学校1年生なりに、一生懸命説明してくれました。

まとめると、高さは違えど、音の変化の仕方が一緒、ということに気づいてくれたときに、

ああ、楽譜にもunis.て書かれているね、と説明します。

みやぞんみたいだね、って盛り上がりました。

ここからがエンターテイメント。

楽譜って、クールな振りしてるの。

外国語だし、

略されてるし。

それを、君たちクラスの読み方と想像力で楽譜から引っ張り出してあげるんだよ。だから、もったいない。音や表現を、楽譜の中だけにとじこめていたら、もったいないよ。

と、伝えました。

何人か言ってくれました。

「先生、楽譜読むのって楽しいね」


そう言われた私は心でガッツポーズしました。笑

div.のときも、そう。

音がわかれているのを確認したら、

子供たちの言葉を使って意味を定着させる。

そうやって、読譜の楽しさは伝えられるかな、と思います。

リハーサルマークで練習するメリット2つ目は、

場面切り替えでリハーサルマークが打たれています。

だから、🅰️だけでは、本来終われなくて、🅱️に入りたいって気持ちが溢れて、生徒たちは、指示しなくても勝手に気持ちを持っていってくれます。

今日は、サビ前で終わって、

「うたいたかったー!」


という悔しさが生まれました。


私はここでも心でガッツポーズ。


「この気持ちを、次の授業に持ってきてね」

とつたえます。

スモールステップなら誰でもできる

誰でもできるから参加意欲がでる

誰も取り残さない教科担任のこの姿勢が、

誰も取り残さない学級合唱を育てると信じています。

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授業の50分は、全国の先生が生徒のために日夜考えています。

50分は、私の答え合わせ。

50分は、舞台。

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