10月のグローバルでのVC調達額は540億ドルとひきつづき好調

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大型の資金調達が続いた今年も最後の4半期に突入しましたが、グローバルの資金調達ペースは記録的なペースで続いています。
10月には540億ドル以上の資金が2000以上の会社に対し投資されました。
これは2021年度で4番目に大きな月となり、10月の前年同月比では+84%の伸びとなりました。
10月のグローバルでの資金調達の2/3はシリーズC以降のステージで行われたものであり、302社に対し360億ドルが投資されました。
また、1/3がシード・アーリーステージでの資金調達であり、1700社以上に対し180億ドルが投資されたことになります。

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New unicorns

資金調達額が昨年比で非常に伸びたことに加え、43社が10月に新たにユニコーンとなりました。これらユニコーン企業へ最も積極的に投資を行ったのは、Bessemer Venture Partners, 8VC, Sequoia Capital India, Insight Partners, Lightspeed Venture Partners, Coatueで、いずれも10社以上のユニコーンに投資をしています。

最も資金を多く調達した新ユニコーンは、ロンドンを拠点としP2Pローンを手掛けるZopa, ベルリンを拠点とし原付シェアリング事業を手掛けるTIER Mobility, カルフォルニアPalo Altoを拠点とし患者データの治験リサーチ領域を刷新する事業を手掛けるMedable等です。新ユニコーンがホットな領域は、フィンテック、ヘルスケア、クリプト、データ・分析等です。
ユニコーン企業全体で203億ドルを調達しており、これは10月の総資金調達額の38%を占めます。

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Public debuts

IPO市場は引き続きテック企業に開かれており、10月にはVCバックの34社が上場しました。
最も評価額が高かったのは、サンフランシスコに拠点を持ち、2011年に設立された開発者向け管理プラットフォームを提供するGitLabです。
Khosla Ventures, ICONIQ Capital, August Capital, GVはそのS-1に株主として記載されており、それぞれ5%以上の株式を保有しています。

WeWorkもついにSPACで上場を果たし、90億ドルの評価額でしたが、これは2019年にソフトバンクがリードで行われたラウンドでの1/5の価格となります、

その他40億ドル以上の評価額で上場した企業は、北カリフォルニアに拠点のある請求支払いプラットフォームのAvidXchange、ロンドンに拠点を持つオンラインヘルスケアプラットフォームのBabylonがSPACにて、サンフランシスコに拠点を持つ学習プラットフォームのUdemyなどです。

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Looking forward

2021年度のグローバルでの資金調達額は、このペースで行けば6000億ドルに達する可能性があります。ちなみに2020年は3340億ドルでした。

VCの拠点は世界各地に拡大しており、南米やヨーロッパに拠点を置くスタートアップへの投資が前年比で大きく加速しています。
今年は上場やM&Aも記録的な多さとなりました。

まだまだVCの資金は潤沢です。
Tiger Globalは88億ドルで新規ファンドのファーストクローズを行ったと発表していましたし、Sequoia Capitalはそのベンチャー投資単一のトップファンドへと再編成しRIAにも登録しました。また、その他トップティアのVCもこれまで以上に大きな規模でのシードファンド組成を発表しています。
言い換えると、スローダウンする気配がないということです。

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