刺激的毎日。看板屋編

結局夜逃げした社員は帰ってくるはずもなく
社長と二人だけになってしまった。

夜逃げなんて身近で初めて目のあたりにした事だったし、しかも不倫！・・
詳しい事情はわからないにせよ、世の中そんな出来事もあるのかと私にとって刺激がいっぱいな毎日でした。

そんなごたごたがありつつ、お客さんがきたらお茶を出したりデザイン的なお仕事も少しさせていただいてました。

奥さんから社長の行動をさぐるようにとの指令に頑張ってはみるものの
相変わらず私から見て不審な行動をする事もなく、怪しいお金の使いか方も多分なく、いたって普通に見えていたのです。

夜逃げ事件があった時も奥さんは顔を出すことはなくしばらく静かだったので私は内心ほっとしていました。

あんないい社長が浮気なんかする訳ないよな～と思いながら出勤したある大雨日。玄関先に小さな子猫が雨にあたりながらうずくまていました。

動物好きな私はその子猫を抱えて会社の中へ。
べちゃべちゃになって骨と皮だけになったような身体を拭いてやり、震える身体を温めるように膝の上にのせて、ずっと事務の仕事をしていました。

都合よくその日は社長も仕事で会社には顔を出さなかったので仕事が終わるまで私のお腹の上にいたのですが、帰る時はさずがに連れて帰る訳にもいかず、後ろ髪を引かれつつごめんね～と言いながら外に放してやりました。

次の日普通に出勤したのですが・・・何か私のお腹が変な気がする！！
何だか痒い！！

まだ社長は来てなかったので、服を巻くって見てみると
ものすごく広範囲に湿疹が出ていて赤くなってる！なにこれ！痒い！！

つづく