七枷彩月

百合作品に対する私の思考の言語化作業

七枷彩月

百合作品に対する私の思考の言語化作業

マガジン

  • 雑想記

    一般的会社員の頭の中

  • 百合漫画漫遊記

    その時読んでいる百合漫画の感想 私の百合の原点である「青い花」を超える衝撃を求めて

  • 百合姫を語る場

    毎月購読している百合姫について、あれやこれやと書き連ねています

最近の記事

2024年11月5日雑想記 ミュシャを見に府中へ

先週末、府中美術館で開催されている「アルフォンス・ミュシャ ふたつの世界」という展覧会へ行ってきた 芸術秋とはよく言ったもので、気温も落ち着く秋というものは人の心をアートな気分にさせる、なんてことはなく、時間を持て余していただけだ 美術館って時間つぶしのためには最適な場所だと思うんだ 特に予約なんかも必要なしに1000円程度でふらっと入ることができ、2時間弱楽しむことができる コスパ的にはスパ銭に行くのと同じくらいだ 今回はミュシャが好きかもしれない、一度ちゃんと見てみた

    • 「私を喰べたい、ひとでなし」を通して百合観を考えた話

      先月9巻が発売され、さらにはアニメ化も決まった「私を喰べたい、ひとでなし」 アニメはいつからやるのか、10巻はいつでるのかとわくわくが止まりません 「私を喰べたい、ひとでなし」ことわたたべは、まず単純にキャラクターが可愛すぎる 主人公の比名子の常に影を抱えている感じの瞳もゾクゾクするものがあるし、陰鬱としてる主人公ってあんまり好きになれないことが多いんだけれども、性格的にくよくよしていないからか、庇護欲が湧いてくるのもわかる ただ私としては、比名子よりも好きなのが汐莉だ

      • 2024年10月28日雑想記

        貴方の信じる神はなんですか? 私が住んでいる賃貸にはちょくちょく勧誘のためかインターホンが鳴る 一度も出たことはないのだが、たまたま部屋に戻る2つ隣の部屋の人が2人組の女性に何かを熱心に話しされていたのを見たことがある、勧誘だろう 私はつねづね疑問に感じているのだが、自ら選び取った神ではなく、他者からの勧めによる神への信仰なんてどれほど食指が動くものなのだろうか 急にこの神を崇めれば極楽浄土へ行けるのですよ!なんて言われても、そもそも極楽浄土なんてなんぞやって感じである

        • 雑想記 2024年10月24日

          30代の漠然とした不安というものの根源はどこにあるのだろうか そもそも、他の人はそんな不安を抱えずに毎日を生きているのだろうか 現在私は独身で、経済的にも健康的にもそれほど問題を抱えていない にもかかわらず不安というものは付きまとう これは年齢のせいだろうか 一般的な30代は結婚でもして、家庭に仕事に、きっと自分を振り返る事なく、そんな人々の毎日は新幹線から眺める風景のようなスピードで過ぎ去って行っているのだろう 翻って私の頭は常に自分がどうあるか、自分と社会のあり方はど

        2024年11月5日雑想記 ミュシャを見に府中へ

        マガジン

        • 雑想記
          6本
        • 百合漫画漫遊記
          7本
        • 百合姫を語る場
          2本

        記事

          上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花という傑作

          ネタバレを多分に含みます、ご容赦を 私はここ数日、後悔と自責の念に苛まれた日々を過ごしている その理由がこの作品「上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花」の1巻を読んだ時、これは日常系作品にお酒の要素をプラスした、キャラ萌えメインの作品だと断定してしまったことだ 日常系作品は、仕事やプライベートに疲れたときに見ればいい そういうスタンスを持っている私は、上伊那ぼたんの1巻を読んでそのまましばらく放置してしまった 2巻を読み始めたのは1巻を購入してから1年近く経った日のことだった

          上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花という傑作

          今月号の百合姫を語りたい2024年12月号

          毎月18日、それは社会を生き抜く人々の心のオアシスこと百合姫の発売日 そんな癒やしの場を共有したい思いでこの感想を書き連ねています 今月号はなんと言っても「踊り場にスカートが鳴る」の最新話が掲載されてますからね、そりゃ楽しみでしたよ 前回ラストで、とりあえずききの想いは固まったのかな?これからみちるに会いに行くんだろうなってところで終わっていたわけで 会いに行こうとして、その道中で紫苑かモナあたりに遭遇して、そこで思いの再確認と紫苑への決別みたいなところを挟んでから、みち

          今月号の百合姫を語りたい2024年12月号

          2024年10月16日、三十代雑想記

          本は良いものだ、心を豊かにしてくれる しかし、時として心理状態を地の底どころかあの世へ旅立たせてしまうほどの魔力を持つものである 若きウェルテルの悩みやライ麦畑でつかまえてなんかがよく取り沙汰される 物語が人に寄り添うのか、それとも言葉が人に寄り添うのか、どちらが正しいのだろうか 少し前に週5勤務で雇った人がいた しかしその人はお試し期間の三ヶ月で職場を去った、なぜなら週5勤務することができなかったのだ メンタル的なものもあったらしいのだが、朝起きて職場に行く気がなくなって

          2024年10月16日、三十代雑想記

          私だけが宮地美雪を愛している 1巻感想

          あいも変わらず、百合ナビのツイートを見て表紙買いした「私だけが宮地美雪を愛している」1巻 表紙の絵の柔らかさとか、タイトルの直球感とか、たぶんそういったものが私の心の購入遂行ボタンを連打しているんだと思う そんな本作のストーリー ”宮地美雪(16)は小学生の頃に「大きくなったら結婚しよう」と色んな女の子に言ってまわった後に転校していた。 数年後、地元に帰ってきて転入した先の高校には以前告白した女の子が3人もいて交際を迫られることに......。” ハーレム作品って一時期衰

          私だけが宮地美雪を愛している 1巻感想

          どうやって好みの百合漫画を探せばいいのか

          秋って一瞬で過ぎ去るくせに、その過ごしやすさは1年を通しても一番というある種のツンデレ要素を孕んでいるもので 秋を擬人化したら、きっとこちらの心情をうまく汲み取りながら、それでもまっすぐに向き合わず、こちらをからかって微笑むような、そんな幼馴染系キャラクターになるに違いない 最近「上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花」を読んだ そして、とてつもない勢いでハマった 度々kindleでセールが行われている作品で、twitterのTLで見かけては、またせーるやってらぁという感想しか抱

          どうやって好みの百合漫画を探せばいいのか

          一日一謝 いつも通っているコンビニの店員さんが、私が言う前に袋つけておきますねと言ってくれた 毎回袋を付けてくれって言っていることを覚えてくれていてありがとう

          一日一謝 いつも通っているコンビニの店員さんが、私が言う前に袋つけておきますねと言ってくれた 毎回袋を付けてくれって言っていることを覚えてくれていてありがとう

          不揃いの連理、最新話更新! 杉本と先生の話は今回で一回区切りなんですかね この作品であれば既成事実を作るところまではしっかりと描いてくれると信じているし、何ならその後の同棲まで描ききるという確信がある!

          不揃いの連理、最新話更新! 杉本と先生の話は今回で一回区切りなんですかね この作品であれば既成事実を作るところまではしっかりと描いてくれると信じているし、何ならその後の同棲まで描ききるという確信がある!

          殺し殺され三角関係に私が今から入るんですか?1巻感想

          "ぼっちな中学時代を過ごし、高校ではリア充生活を夢見る少女、コハク。だが入学初日に階段から足を滑らせてしまい、1か月入院することに!そうなると学校での友達グループも出来上がってしまっているわけで…。ぼっち回避のために勇気を出してクラス唯一の奇数人グループに声をかけるも、なんだかスクールカーストめっちゃ高そう&実は人外混じりの百合百合血で血を洗う三角関係しており…!?目指せぼっち脱出ハイテンションハイ…" というあらすじの本作 私は全く事前情報を入れず、Xのタイムラインに流れ

          殺し殺され三角関係に私が今から入るんですか?1巻感想

          今月の百合姫を語りたい 2024年11月号

          百合姫ってエロ漫画雑誌でしたっけ? と、言いたくなってしまうようなピンク色多めの10月号 「今日はカノジョがいないから」の恥辱系からはじまり、「映しちゃダメな顔」でのしびれるようなSM、「彩純ちゃんはレズ風俗に興味があります!」のポップなのに様々なシチュエーションを楽しめるエロ、幅広いエロを楽しめる本誌は百合と言うジャンルは、エロも百合に含めますという懐の広さを感じさせる 「今日はカノジョがいないから」の風羽子のママになりたい発言は、先月の終わり時点では何を言ってるんだこ

          今月の百合姫を語りたい 2024年11月号

          この恋を星には願わない 1〜3巻感想

          ここ1、2年で販売された百合漫画の中でもっとも熱いと言っても過言ではない作品が、この「この恋を星には願わない」ではないかと私は思っている ”それぞれの「好き」が交錯する、美しく淡いラブストーリー 幼い頃からいつも一緒に過ごしてきた冬葵と瑛莉と京。 これまでずっと友達としての関係を続けてきたが、冬葵は瑛莉に対して友達以上の感情を抱いていた。 そんなある日、3人は久々に遊園地に遊びにいくのだが、そこで冬葵は自身の恋が叶わぬものであると知ってしまい――” ストーリーは幼馴染

          この恋を星には願わない 1〜3巻感想

          百合漫画雑談 2024年9月

          先月は私の好きな百合漫画がぽこぽこ発売されるありがたい日々だった 月初めには「この恋を星には願わない」が発売され、そのあまりの物語のドラマティックさにしばらくは黒川先輩を夢に見るほどであった 個人的に今一番熱い百合漫画は「この恋を星には願わない」だと思う キャラクターの魅力、ストーリーの激しさ、感情を激しくぶつけ合いながらも救いを残す感じ、全てが私の好みだし、この作品が作者の思う通りに終わらせられるならば、他の何も私は望まないと言えるほどだ 更に月末には「メジロバナの咲く

          百合漫画雑談 2024年9月

          破滅の恋人 2巻まで

          「破滅の恋人」第2巻が本日発売された 著者の郷本さんの漫画は前作の「夜と海」から読み始めたにわかと言われても仕方のない私だが、本作もキャラクターの心理状態を独特の絵で表現するその様は他の漫画家にはない素晴らしさだと思う 第1巻のキャラクターたちの掘り下げをしつつ、タイトルのどおりに怪しげな雰囲気を加速させていく本作から目が話せない 主人公のありすの可愛らしさもさることながら、やはりこの作品の魅力は謎の美女だろう この手の謎めいたキャラクターは発言の一つ、動作の一つで魅力

          破滅の恋人 2巻まで