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S.P.L聴いたら

AprilというThe Birthdayの最新作が先日リリースされた。チバユウスケの遺作であり最後の肉声。正直言うと大きな期待とかはしてなかった。聴かせてくれてありがとな〜みたいな気分でいた。


みなさんにとって初めてのチバユウスケは?
フェスで何度も中断しながら「…倒れてるやつはちゃんと起こしてやろうぜ!」って呼びかけてたアレとかMステのアレとか不朽の名曲シャロンとか、色々あると思うけど自分はまさかの「母親がレンタルしてきたQ;indiviのゲストボーカル曲」がチバユウスケとの出会いだった。かなりのレアケース。

綾野剛さんが若い。
一発で惚れ込むほどの魂は持ち合わせていなかった。同じアルバムに入ってたヒダカトオルのHonestyカバーの方をよく聴いていた。懐かしすぎて死にたくなってきたな。


今回の(初投稿です)noteの見出しにしているThe Birthdayの「I'M JUST A DOG」が正式な自分とチバユウスケとの出会いとしたい。聴いてみようと思ったときにリアルタイムで体験できたのがこのアルバムだった。再生した1曲目の「ホロスコープ」のイントロと「少年と〜ナイフの〜相性は〜!!めちゃくちゃ〜抜群で〜120…」の歌い出しでそれはもうビックリしてビックリして…結局チバユウスケがいなくなるまで、俺が一番聴いてたのはTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTでもROSSOでもなく、The Birthdayだった。なんとなくだが今が最高にカッコいいのでなかなか遡る気になれなかった。GEAR BLUES初めて聴いたのも2018年だったような…ROSSOは高校生の頃聴いていた。1000のタンバリンがロマンあふれていて良い。太宰治の映画の一番満足したことが爆音で「カナリヤ鳴く空」聴けたことだったな…あれ聴けたら大体の人満足して帰るでしょ…


2024年の4月2日、AprilというThe Birthday最後の作品がリリースされてしまった。トラックリストは「サイダー」「S.P.L」「I SAW THE LIGHT」の3曲のみ。とうとう話の中にしか出てこない人になってしまうのかと悲しい気持ちになり、日付跨いで夜中に聴いてみようとしたが1曲目「サイダー」の歌声がとても苦しくて再生するのをやめてしまった。

日が昇ってから出かけるときにひとりでもう一度再生した。日の当たる場所だとサイダー聴くのも平気だった。優しく語りかけるような歌声で、The Birthdayの楽曲にしては珍しめの浮遊感のあるギター。まだまだこれから傑作を放ってく途中だったんだよなと惜しくなってしまった。いい歌だったなあと思って終わった次の曲、S.P.L

S.P.Lがとにかくヤバい「SATURDAY NIGHT KILLER KISS」のテンションが普通ここで出る?

前のめりな前奏(頭悪そうな日本語)から「俺のハートを撃ち抜いてくれよ!!!!!」とがなり立てるチバ。今更だが「目の前で動いているチバ」を見たことがない。見たことがないから楽曲の中と写真だけのイメージで出来上がっている。前述の通り「I'M JUST A DOG」からチバユウスケを体感した自分にとっての「チバユウスケ像」は「ホロスコープ」や「SATURDAY NIGHT KILLER KISS」から作られている。あのチバがまだそこにいてくれたことが嬉しかった。ブルースハープ吹き鳴らすところとかきっとカッコいいんだろうな…3曲目の「I SAW THE LIGHT」も美しい締め方だった…



April、エネルギーに満ちてて素晴らしい作品です。期待とか抱いてなかったこと何回でも謝りたい。実際悲しくもなったけど、このバンド本当にカッコよかった。
俺が一番好きなチバユウスケの歌はThe Birthdayの「BABY YOU CAN」
訳は調べても出てこなかったので「大丈夫だよ」って意味で捉えている。有名な歌ではないと思うけど、ずっと元気を貰っています。歌の素晴らしさがもっと知れ渡って、これから生まれる人にもずっと聴かれ続けてほしい。たくさんの作品を残してくれてありがとうございました。


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