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一人っ子の世界2

数日前に書いた「一人っ子の世界」。
色んなメリット、デメリットを書き連ねたうえで、私は一人っ子である自分を楽しんでいると書いた。
30年以上一人っ子をやってきて、色々悩んだり、無い物ねだりをしたりしたうえで辿り着いた境地だった。

ただ、私は、その自分の辿り着いた境地に納得したは良いものの、大変なものを見落としていた。
この私の考えは、一人っ子のメリット・デメリットを考える際には出していいものではあるものの、【一人っ子あるある】には決して含まれないものであることを。

数日前、ふいに20歳も上の一人っ子の独身男性に、「一人っ子は一人っ子で気楽で良いですよねぇ」と言った。
友達の兄弟が引きこもっていて大変みたいだ、という話を聞いたあとだった。
そのときに返ってきたコメント。
「あんたは、旦那もいて、子供もいて、この先の不安はないからそう言えるんやって。勝ち組やで。」と。

たしかに、前回の記事でも、20代の頃、老後の不安に駆られた時期もあったことを書いた。
ただ、私は、老後の心配をして結婚したわけではないし、さらに子供を産むという選択をしたわけではない。
そんな理由で夫や子供を作るのは、彼らに失礼だ、と考えている。
だから、夫や子供に自分の介護を期待しているつもりもない。
(ただ、だからといって、私は自分の両親の介護を放棄するつもりはない。両親を愛しているので。)
さらに、4人や5人子供を産んでいても、家族関係が上手くいかなくて、絶縁して独居老人状態…という人だって実際いるのだ。
いま夫や子供がいたって、将来どうなるかは分からない。
そして、前回も書いたように、運よく看取ってもらって大往生であったとしても、三途の川までは誰も着いてきてくれないのだ。

ただし、これは、私が至った結論。

一人っ子みんながみんな、そんな考えを持っているわけではないのだ。
私よりも老後が迫っている20歳年上の彼にとっては、(喫緊の)不安要素であったのだ。
そんな彼に、私は私の結論を、それはそれは軽ーく押し付けてしまったのだ。
自分が至った結論に安心して。
それにあぐらをかいて。
私たち一人っ子同士で同族、みたいなかんじで。
フツーこうでしょ?みたいな態度で。

彼にとっては、私が話す家族の話にモヤモヤしたこともあったかもしれない。
何せ彼は職場の同僚で、私は時短をとったり、子供の病気や幼稚園行事でお休みを貰ったりしているものだから、周囲に家族の話を時々しているのだ。

全然、配慮ができていなかった。
基本的に「相手の立場に立って」を日々意識しているつもりだったのだが、この一人っ子問題については完全に調子に乗っていた。
能登地震の記事では、あんなにいざ自分がその立場になったら…とか考えていたのにね。
一番影響を与えてしまう、身近な人への配慮が足りなかった…。反省。

一人っ子は一人っ子で、各々の考え方がある、そんな当たり前のことを噛み締めた日でした。


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