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林先生の人生哲学①~やりたいことよりできることをする~

この間見た、「林先生が驚く初耳学」という番組。

ここで語られた林先生の人生観が私には衝撃すぎて。
(ネットでも話題になってたので同じような人が多数いる模様)

それをここ数日ぐるぐる考えて止まらないので何回かにわけて書こうかと。
伝えたい以上に自分が考えるために。


■「やりたいこと」って環境に左右されるようなもの


番組は「林先生VS高学歴ニート」という構図で展開されます。

誰もが知ってる良い大学を出ながらも
「やりたいことしかしたくない」
という高学歴ニートの人たちに林先生は
「やりたいことをやりたいようにやっていたら社会は回らない」
とばっさり。

「〇〇(職業)になりたい、という人だけじゃ需要に足りてないでしょ?」
そんなんじゃ提供されないサービスが出てくるでしょ、と。

加えて
「やりたいことって環境とか情報に左右されるようなもの。例えばゲーマーになりたいっていうのだって、100年前のゲームがない時代だったらそのやりたいことすらないわけでしょ?」
という林先生に、反論できない高学歴ニートたち。

■林先生がやっていることは”やりたいこと”ではない

しかも驚くべきことに
「僕が今していることはすべて”やりたいこと”じゃない。予備校で教えることもテレビに出ることもすべて。」
と。

え、林先生って
やりたいことやってるんじゃないの!?

と、ここで高学歴ニートは、ぽかーん顔。
もちろん視聴者もぽかーん。

「僕は”やりたいこと”じゃなく”できること”をやってる。今していることはまわりからこれやってください、こんなのどうですか?と言われたことをずっとやってきただけ。」

■林先生の思考軸


林先生は、
「やりたい」「やりたくない」
「できる」「できない」
この軸で思考していて、特に
「できる」「できない」
を自分軸にしていると。
(ここでいう「できる」とは、自分ができると思っていることではなく、大多数の他者が認める「できること」。)

「もちろんやりたいことでできること(①)が素晴らしいのは当たり前。ここは否定しません。」
としながらも、林先生は話を続けます。

林先生がやっているのはまさに「②」の部分だ、と。

自己啓発本なんて”やりたいこと”ではなかったけど、まわりから是非書いてください!と言われて書いたら大当たり。
その時の担当編集者は、それをきっかけにフリーから正社員になれた。
結果が出せて、関わった皆が幸せになったわけです。

その後、林先生が自分の”やりたいこと”で書いた「食の本」は大コケ。
(タイトルは「すし、うなぎ、天ぷら」笑)
自分も苦い思いをしたし、編集に関わった人たちも幸せになれない。
結果が1回でも出せない、それではプロ失格だと。

それなら”できること”をした方がよっぽどいい。
そう林先生は考えたといいいます。

■アヤパンの幸福論


番組は数十分足らずで、深いところまでは掘り下げきれずじまいでした。
だからここからは私の勝手な解釈になります。

林先生のこの講義を聞いて私が思い出したのが、昔読んだアヤパン(高島彩)のエッセイ本の内容。

毎朝めざましテレビを見ていた私は、

「アヤパンってまわりを良い気分にするのがうまいよなあ。アヤパンがいるだけでその場にいる人みんなが幸せそう。」

と思って、その秘訣を知りたくてエッセイ本を読んだら

「わたしはその場にいる全員の幸せの総量ができるだけ高くなるようにしたい」

みたいなことが書かれていて(うろ覚えなので言い回しは違うと思うけど…)。

誰かだけが幸せ、誰かだけが楽しい…じゃなく、その場にいる人みんなが幸せと思えるようにもっていきたいと。
「我」というものを軸にしてないこの考えを聞いて、当時わたしは「そりゃアヤパン愛されるわ」って思った覚えがある。

多分林先生も、似たようなことが言いたかったのかな?なんて。


自分がやりたいことなら結果が出なくても幸せ。
ほんとにそうなのかな?
じゃあ、そこに関わったまわりの人の幸せは?
結果が出ないのにほんとに自分は幸せと思えるの?

そんな厳しい”プロ意識”ありきの人生論を突きつけられた気がして。

わたしは特に「夢組」なので、「自分の想い」を起点にしがち。
でも、真逆の林先生のこの人生観に良い意味でガツンと頭を殴られて。

少し前にnoteでも書いたNEEDから考えるやまけんさんのマネタイズ論にも通じる話だなあと。

……

ちょっとこの林先生の思考を細かく掘り下げていきたいので、何回かにわけてnote書いていきます。

ので、続く。

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