30歳でかけられた呪いを40歳の私が解いた話
今日40歳になった。
30歳のときに想像してた40歳とは
全然違う。
「四十にして惑わず」
って誰が言ったんだっけ?
惑いまくりですけどーって感じ。
いつも落ち着きがないし
すぐキャパオーバーになるし
人前で泣いちゃうし
ふわふわふらふらしている。
でも30歳の時に思った
たったひとつの目標だけは叶えた。
それは
「40歳になった時、心の底から
"歳を重ねるって楽しい!"
って思っていたい」
ということ。
これだけはクリアしたって
胸を張って言える。
◇
30歳になったとき
(というかその前後数年)
まるで皆が呪いをかけるかのごとく
「20代が人生で一番輝いてるんだから」
「若いうちが華だよね」
「〇歳までに〇〇しないと」
「歳を取ったらそんな風にできないわよ」
そんな言葉たちが雨のごとく
頭上にたくさんふってきた。
時には間接的に、時には直接的に。
多くは男性からだったと思うけど
年上の同性からも言われた。
別にみんな悪気があったわけじゃない。
若さを褒めただけかもしれないし
単なる世間話の延長線上として
軽い気持ちで言ってたように思う。
でもその数々の言葉を浴びてると
同世代の子たちと集まっても
「やばくない?もう30歳だよ…」
みたいな話になって。
他人が気軽にかけてきた言葉の呪いを
また自分たちの口で繰り返すことで
呪いはよりいっそう強くなった気がした。
◇
ただわたしが30歳のときは
「変わりたい」「自分を変えたい」
ってピークの時期で。
だから未来への絶望を語る人たちとは
距離を少しずつ置いて。
「この人の側にいたら楽しそう」
っていう陽のパワーに満ちた人とだけ
いるように心がけた。
するとそれが功を奏したのか
そこから死ぬほどの紆余曲折を経て
「いや歳を重ねるって楽しいし」
って思えるまでになった。
そこでわたしが学んだのは
「人って自分の経験則を
さも誰もが変えられない事実のように
語るなあ」
ということ。
歳を重ねるのが嫌だと思っている人は
「若いうちが一番いいよ」
と言う。
そりゃそうだ、
人は経験したことしか
実感を持って語れない。
だから
"歳を重ねる=嫌なこと"
と言っていた人にとっては
それは紛れもない事実であり真実。
でも歳を重ねるのが楽しいと思ってる人は
「何歳になっても楽しいよね」
と言う。
シンプルな話だ。
そしてわたしは後者の人の言葉を信じた。
というか信じたかった。
30歳をピークに落ちていく人生って何?
男性ならこんなこと言われないのに。
あと何年人生続くと思ってるんだよ。
自分の人生、自分で楽しくしたい。
先が見えない不安な中、
誰に喧嘩売ってるのかわからないけど
「見てろよ」
って思ってたと思う。
◇
人は自分の中の真実を
「身近な10人の言っていること」
に大きく左右されて
脳内に形成していくと思う。
十人十色というけれど
同じようなコミュニティの
同じような属性の人たちに囲まれてたら
真実はひとつに偏りがちだ。
その偏った真実も
「だってみんな言ってるし」
って正しいと思い込んでしまう。
自分の周りの半径5m内のみの
真実に過ぎないのに。
だから
「?」って頭に浮かんだら
自分の思いたい真実を口にする人と
一緒に居るようにすればいい。
「歳を重ねるのって嫌だなあ…
ほんとにこれからは下り坂なのかなあ…」
って不安なら
「なわけないじゃん!上り坂だよ!!」
って言う人と一緒に居ればいい。
自分の半径5mを理想の人で固めれば
その理想はいつか必ず自分のものになる。
◇
30歳の自分に
今の自分が声をかけられるとしたら
「私が呪いは解いたよ」
って言ってあげたい。
そして50歳の未来の自分がまた
今日の自分を優しく励ませるように。
今日からまた
10年を積み重ねていきたいな。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?