官能的、色気がある、ということ。

こんな記事を読んだ。「文京区は、全国で一番『官能的な街』だった」とのこと。

よく住みたい街ランキングってあるけれど、あれとは少し違う基準で作ったランキング。例えば、住民の多様性や、遠回り、寄り道をしていつもは歩かない道を歩いたか、路上でキスをしたかといったアンケートなど。なかなか面白い。

そこで1位だったのが文京区だったそう。私は昨年5月、なんとなくひかれた文京区に引っ越してきたので、その感じていた魅力をわかりやすく説明してもらったみたいで、しかも同じように思っている人が多いんだと思って、なんだかうれしかった(これまで文京区に通ったことも住んだことも、住んでいる友達もいなかったけれど、直観は正解だった!)。

そもそも、官能的とはどんな意味か。

性的な欲望をそそるさま。肉感的(大辞林)

性的な欲望を感じる街かはわからないけれど(笑)、なんとなくざわざわした活気がある、適度に雑多である、ふらふら歩きたくなる、動きたくなる場所だと思う(ちなみに坂道や細い道が多く、決して便利で歩きやすい街ではないけれど、それでも「歩きたくなる」街だと記事にも書いてあった)。

その結果、心がイキイキする、体が元気になる、適度な刺激とゆるみ・遊びがあるように感じる。神社や史跡などの文化もある。要は、色気がある場所だと、住んでいて思う。

色気がある街ってあんまりない。

大型ショッピングセンターとシネコン、チェーンのお店しかない場所はつまらない。金太郎あめみたいな街。集まっている人が同じような人すぎる街も、自分がそうじゃない場合は窮屈に思うし、あとは人が多すぎる街も苦手。妙に設計者の意図を感じすぎる街も、そのお仕着せ感が野暮だと思う。

住んでいる街を愛せるって幸せだ。私は一時期、会社の都合で縁もゆかりもない埼玉県の某市に住んでいたことがあったが、その街に自分がいる意味が全く理解できず、つらかった。だから今の幸せをとりわけ強く感じる。

住む場所を選ぶ自由を、持つ人が増えるといいなと思う。だって住む場所、環境が人に与える影響ってすごく大きいもの。

せっかくそんな街に住んでいるんだから、いつも上機嫌で、人をイキイキさせるような、素敵な色気のある大人になりたいものです。

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