東京ジャンプステークス出走馬考察後編

残りの8頭の考察をしていきます。前編はこちらをご覧ください。なお、想定オッズ人気は投稿時のnetkeibaのものを参考にしていますので、ご了承ください。

ヒロシゲセブン

想定6.6倍3番人気 牡6歳60キロ 西谷誠騎手

昇級後の成績は2,1,0,7。着外のうち、掲示板外は昇級戦となった京都一般OPと昨年の中山GJ、中山DSと今年の中山GJのみ。ジャンプG2の昨年の阪神SJは障害界絶対王者を超越した障害界のレジェンドであるオジュウチョウサン(37.4秒は異常)に次ぐ上り2位の38.8秒で当時の障害序列3位のブライトクォーツにクビ差で先着の5着。昨年の東京HJは上りタイム1位で現在の障害序列1位のメイショウダッサイに次ぐ2着と間違いなく序列がついてもおかしくない馬です。また、昨年の秋陽JSでは今回参戦するコウユーヌレエフやスマートアペックス、ザメイダンに先着しており、優勝候補の一角と言ってもいいでしょう。この馬もスマートアペックス同様競馬場を選ばない馬ですが、距離は3500メートル以下(3300以下かも)の方が得意そうです。不安要素は今回のメンバーでスマートアペックスに先着経験のある馬の一頭ではありますが、その内容も展開の助けがあった事と当時スマートアペックスが3歳だったことを考慮すると今のスマートアペックスに対して勝つかどうかはやってみないとわからない部分があります。また好走していた時の騎手は、全て高田潤騎手のもの。今回乗替の西谷誠騎手。同じ距離である昨年の秋陽JSではナンヨーイザヨイに騎乗していましたが、特殊スキルの迷騎乗が炸裂して、他馬に影響を与えました。その時に一番美味しい思いをしたのがヒロシゲセブンですが、今回はこの馬がいろんな意味でキーマンになりそうです。正直なところ、熊沢騎手に乗ってほしかった!

ビッグスモーキー

想定49.8倍8番人気 せ6歳60キロ 平沢健治騎手

このメンバーで私の好印象な馬の一頭です。昇級後の成績は1,1,2,4で着外の4回のうち掲示板外は昨年の中山DSの10着で他は小倉一般OP5着、昨年の阪神開催の京都JS4着、前走の阪神SJ5着と非常に好成績を挙げています。その中で一番印象があるのが阪神開催の京都JS。当時障害序列3位のブライトクォーツに次ぐ上り2位の36.9秒の上りタイムでレース中に負傷したオジュウチョウサンからハナ差の4着という接戦で沸かせてくれました。(当時は、沸くと言いうかオジュウチョウサンが負けたショックの方が大きかったですが)基本的に逃げに近い先行のタイプでハロンタイムも基準タイムを出しており、展開次第では重賞初勝利もあり得る馬です。また昇級後で勝星を挙げた昨年の清秋JSでは、当時昇級戦であったスマートアペックスに先着した事もあります。また、鞍上は障害リーディング3位の平沢騎手。この内容でこの人気は買ってみる価値がある馬です。不安材料は優秀なのですが、じゃあ他馬を圧倒する能力はというと決定的なものがないところです。自力で勝ことができないが掲示板に入る。それも3着から1秒以内という内容を見ると展開の助けが必要にはなりますが、ヒモで押さえるにはいい馬です。

フォイヤーヴェルク

想定8.0倍4番人気 牡8歳60キロ 白浜雄造騎手

通称別の生き物と言われた馬ですが、昇級後の成績は2,0,0,2で昨年の新潟JSで19年の阪神SJの勝馬のメドウラークに6馬身差を付ける圧勝をしましたが、その後中京開催の阪神JSでは7着に惨敗、5か月半の休養明けで臨んだ今年の小倉春麗ではまさかの6着。と本当の意味で別の生き物になってしまいました。常に期待と失望と裏切りを繰り返す馬で、平地・障害を含めた1番人気での成績は5,1,0,4に対し2~5番人気での成績は2,2,5,5と1番人気じゃない方が好走する傾向が強いです。また初騎乗でも騎手で別れるようで、1,1,4,9とアクが強いみたいです。この9回の着外のうち外国人騎手が6人もおり、唯一3着になったのはMデムーロのみ。残りの3名は川田騎手、内田博騎手、当時減量騎手だった小崎騎手で川田騎手のみ後の競争で3着と2着と好走しています。逆に初騎乗で好走した騎手は、石橋脩騎手1着、北村友騎手3着、Mデムーロ騎手3着、和田竜騎手2着と森一馬騎手3着となっており、なんとなくですが、馬を支配しようとするタイプの騎手に対して言う事聞かなさそうタイプかもしれません。今回騎乗する白浜騎手はもちろん初騎乗ですが、この騎手もいい意味で印象深い騎手です。白浜騎手天神乗りした京都未勝利もですが今年の3/21阪神未勝利でも鐙に足を外してしまい、体勢を崩してしまいますが、この時は鐙に足を掛けることができています。成績は影響しませんが、馬を信じていないとできない芸当だと思いますので、面白い組み合わせかもしれません。また4週連続で当馬と調教しているようなので、逆襲はあるかもしれません。不安材料は話題にはなりますが、本当に強いのかと言われると微妙な部分が多い馬です。また、疑うと好走することもあるので、買いどころが難しいですね。

ホッコーメヴィウス

想定69.4倍9番人気 せ5歳60キロ 黒岩悠騎手

昇級後の成績は1,1,2,3で昇級戦の小倉一般OPの6着以外は全て掲示板という優秀な馬です。これまで一般OPのみの出走であるため、今回が初重賞という事になります。逃げから先行する競馬を得意とし左回りのコースを得意としており、未勝利時代、中京や新潟で基準タイムを出しているので、左回りのこのレースは好材料です。意外なデータですが、迷騎手との対戦成績。17戦9勝8敗ですが、負けた8敗のうち7戦が小倉なので、迷騎手避けとして頑張ってほしいところですね(笑)不安材料は初めての東京コースであること。唯一の対戦相手はトゥルボーのみでそのトゥルボーをベンチマークで考えると見劣りしてしまいます。また、基準タイムで走れていますが、上りタイムは最速でも新潟の39.2秒と考えると、東京は1秒遅い40.2秒が予想されるので、微妙なラインですね。。。

マイティウェイ

想定131倍12番人気 牡5歳60キロ 草野太郎騎手

前走昇級戦の東京一般OPでで3着に好走しました。直線はダートから芝に変わり障害も1基増えますが、ほぼ同じコースを直前に走れているのは好材料です。また、このレースで上りタイム3位の39.4秒で走れているのは好材料です。それに加えて障害全競争通して全て掲示板というのもいいですね。また鞍上の草野騎手は東京JSで2勝しており、昨年の同レースでは10番人気のラヴアンドポップで勝利しています。不安材料は全ての障害レースで基準タイムより遅いことです。

マイネルプロンプト

想定89.5倍10番人気 せ9歳60キロ 北沢伸也騎手

昇級後の成績は3,4,4,6で掲示板外になったのは、3回で近走だと前走の中山GJのみという優秀なうまです。重賞級が数頭しかいないレースなので、この馬の逆襲は十分ありますので、狙ってみる価値はあると思います。また鞍上の北沢騎手も18年から連続重賞で勝利していますので、期待が持てます。不安材料は19年の東京JSから1年7か月も休養していた事。復帰初戦は平地の2勝クラスで小倉春麗は4着、中山GJの6着は参考外として、小倉春麗の負けっぷり。3着のケイティクレバーは別として格下のボナパルトやマイネルレオーネに負けていますので、ピークは間違いなく過ぎたという見方もできます。

マイブルーヘブン

想定301倍15番人気 牡7歳60キロ 難波剛健騎手

昇級後の成績は3,0,0,4で昇級後中京で2連続4着と惜しい競馬が続きましたが、続く新潟一般OPで2連勝。初重賞の19年の新潟JSで勝利した後、脚元不安のため1年2か月の休養。復帰戦となった昨年の東京HJでは3着に好走しましたが初めての右回りコースとなったイルミネーションJSでは8着。初めての襷コースとなった小倉春麗も8着と典型的なレフティーピークが過ぎたようにも見えますがこの人気なら買ってみる価値はあると思います。不安材料はやはり脚元不安や前走、前々走の内容。ピークが過ぎたと言われてもおかしくないですよね。。。今回様子見て、新潟JSで買ってみるのも手かもしれません。

メイショウウチデ

想定116倍11番人気 牡5歳60キロ 小坂忠士騎手

昇級後の成績は1,0,1,0で初障害の5着以外はすべて馬券内という優秀な馬です。初めての左回りということですが、上りタイムは初障害を除き全て1位タイム。いきなりはあるかもしれません。不安材料は、前走、前々走で1位2位を争ったマイネルオフィールをベンチマークとするとホッコーメヴィウスに勝っていますが、スマートアペックスやシンキングダンサーに負けており、さらには中京開催の京都HJ4着のボナパルトやペガサスJSの勝馬マイネルレオーネに負けていると考えると、弱いかもしれません。

以上が後編8頭の考察となります。前編7頭の考察で文字数が2364文字で今回が3753文字みたいです。後編の方が魅力的な馬が多いのかもしれませんね。それでは。


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