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歩いて帰る

今日、初めて大学から家まで徒歩で帰った。
1時間半、Amazonミュージックのポッドキャストを聴きながらゆっくりと帰った。

毎日、学バスと電車を乗り継いで行く。片道40分。今日もそのように帰ろうとしていた。
いつも通り、木曜5限が終わり7階からエスカレーターで降り、バス停に向かおう。
なんとなく、今日だけ、いつもと違う出口から教室棟を出ただけだった。
授業が終わった後、外を出る時のあのなんとも言えない開放感が、いつもと違ったのだ。

なにか言葉で形容するなら、サラサラしていた。

それだけ。


この開放感を持続させたかった私は、満員状態が予想できるバスを避け、歩くことを選んだ。


とても充実した時間だった。

遠くから聞こえる球児の声、通りすがる初々しい高校生2人、日が落ちるにつれて姿を変えていく空、道路に溢れ出る家庭の夕食の匂い。
バスに乗っていれば見ること感じることのできなかった世界が広がっていた。

いつもより、倍近い時間をかけて帰宅したのに、疲労感はなかった。
何故かスッキリしていた。
ここ最近、帰宅後に風呂に入る気力すら残っていなかった私が、風呂に入った。
部屋が少しちらかっていたので片付けもした。


良い帰り道だった


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