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しょうもない夢の話

 人生つらくなってくると、寝るときに夢を見る回数が増えるみたいです。懐かしい人と会う夢、死んだ愛犬と会う夢、もう会えない人と会う夢…様々な夢を見ていきます。話は変わりますが、私はデジャブはちゃんと未来予知だと信じたいですね。デジャブが発動する機会が多いし、はっきりここは夢で見たことがあると言えます。なので山でキャンプしてたら熊と目が合った夢はいつか必ず起きると思ってます。怖いね。まぁ急に何の話ってことで、今日も夢が見れたらいいな。 

 
 ふと、目が覚めると中学からの友人たちと一緒にいて、どうやら過去に一瞬だけ戻れるらしいと話題になった。試せるなら試したいし、過去の自分にアドバイスを告げれるのは誰しも憧れるシチュじゃないですか。当然誰も否定せず、全員で行くことに。

 目を開けるとそこは地下鉄でした。大学に行くためによく使用した場所で馴染み深い場所ではありましたが、中学高校で使ったことはないのでそこは夢クオリティ。…目の前には一緒に移動してきたメンバーと一緒の過去の姿がありました。電車の中に乗り、いつも通り他愛のない会話をしてつり革に手を掛ける自分がいました。合わせ鏡のように過去と未来が向き合っていました。夢のくせに演出をするな。反応は様々でした。一目散に会いに行く奴、緊張して会いに行こうともしない奴、ただ茫然と懐かしんでる奴…自分 はただ、ただ見つめているだけでした。

 自分は躁鬱というバットステータスを学生時代に獲得し、今現在も苦しんでる状態なので過去の自分を見たら某弓兵なのに弓を使わない赤い英霊のように自分を否定したかったからです。できるならなかったことにしたい。そう思って生きてきていざ過去と向き合うとただ、ただ何もできないという結果でした。夢なのに。

 茫然とただ見つめていると電車が発車直前になり、多くの人々が乗り見えなくなっていき、自分の姿はもう見えなくなっていきました。何も伝えられず、ただただ茫然と立ち尽くして終わり……とならず、動き始めた直前に「がんばれよ!がんばれよぉ!」と涙ぐんだ声で叫んでしまいました。この時にはもう意識が覚醒していて、おそらく心の底から出た気持ちなんだと思います。

 今もこうして書いてて振り返っているとなんだか不思議な気持ちになりますね。自分のことが嫌いなくせに、過去の自分を応援してしまいました。きっとまだ自分が好きなんでしょうね。自分を愛せるのは自分だけだし、適度に向き合っていかなきゃね。終わり。


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