電波の味は

最近、暖かくなってきて、家にハエが出るようになった。

ハエの羽音を聞いて、小さい頃の思い出が唐突にフラッシュバックしたので、忘れないように書いておこうと思う。


昔、おばあちゃんの家には、電気の流れるハエ叩きがあった。

ハエを強く叩かなくて良く、触れさせるだけで簡単に駆除できるため、重宝していたようだった。

5歳くらいの時、夏に親戚で集まって晩ご飯を食べていた時のこと。私の方に向かってハエが飛んできた。

「湯花!これ使って倒しな!」

母に手渡された電気ハエ叩きに触れた瞬間、バチッと音が鳴り、私の身体に電流が流れた。

電気が流れるアミの部分をガッツリ触ったからだ。そもそも小さい頃、電流の仕組みとか理解してなかったので、普通のハエ叩きとどう違うのかすらよく分かっていなかったし。

バカッ!と親戚の誰かが言ったが、感電中だったのであんまり覚えていない。そこまで強い電流ではなかったにしろ、確か痛かったような気がする。静電気の強強バージョンだ。

しかし、痛みとかよりも「電流ってどちらかというと冷たい」と思ったのを覚えている。金属っぽいような、痺れているような味がした。色で言うと薄めた黄色みたいな味だった。そして、どちらかというと冷たかった。

「なんか、楽しい〜」と思った記憶がある。しかしその場で電気ハエ叩きは取り上げられてしまった。

私が感電して以降、電気ハエ叩きの電池は抜かれ、普通のハエ叩きとして使われた。

そして、もっと小さい頃にラジオのアンテナ部分をよく舐めていたことも同時に思い出したのだが、感電の味は電波の味と殆ど同じだ。痺れているような、鼻に冷たさが抜けるような感じだ。電波の味の方がもう少し金属っぽかったかな…。ラジオのアンテナを舐めている私を発見した母の顔は今でも忘れられない(忘れてたけど)。

更に、液漏れした電池を舐めたことも思い出した。液漏れした電池は痺れが細かくて、他と比べて明らかに有害な感じだったと思う。これも確か冷たかった。苦さと痺れを混ぜたような味だった。父に「これ舐めちゃった」と漏電地を見せた時の慌てっぷりは未だに忘れられない(忘れてたけど)。

で、これら3つの全てに共通するものに、私は最近辿り着いた。

それは、″宇宙の匂い″だ。


宇宙ミュージアム「 TenQ」にて購入した「宇宙の香りオードトワレ」みたいなやつの匂いと、感電の味・電波の味・漏電地の味は同じだった。(あくまで私調べ)

説明文には「焼肉っぽいような、レモンっぽいような」みたいな言葉が書かれていた気がするのだが、本当にその通りって感じだ。金属っぽさとジューシーさ、酸っぱさが共存してる匂い…。それが電気の匂い(味)だと思う。

だから、多分宇宙の正体って、電波とか感電とか漏電とか、そういうヤツなんじゃねーかなと思ってる。

みんなも考えてみては如何ですか?

終わり。

(そりゃそうだけど、電池やアンテナを舐めるのは本当に体に良くないと思うし最悪死ぬし、感電なんて絶対しないほうがいいんだから、真似だけはしないでください。)



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