④幕間
自分を助けられるのは自分だけ。
一時期、「たすけて」が口癖になっていた。
決まって周りに誰もいない時に発していた。
誰に、何を、どのように助けて欲しいのか。
自分でも具体的にはよく分からなかった。
ただ「たすけてほしい」という思いが強くなった時に自然と口から零れた。
とにかく最低最悪な自分が気に入らなかった。
「本当にやりたいこと」が出来ず、周りの言いなりになって、結果を出すことも出来なかった。
まだ自分は澱みの中にいる。
這い上がり方には気付いている。
でも気付かないふりをしている。
生あたたかさの中に沈んでいる。