❽種子

変化する時。



「好きなことなら周りから何を言われようても続けるに決まってる。」

「途中で辞めてしまうのはその程度のことだからだ。」

自分はあまりこの意見が好きではない。

確かに好きなものに対する熱量があれば、続けることが出来ると思う。

それはとても素晴らしいことだ。

だが誰にでも当てはまることでは無いと思う。

どんなに頑張っても周りに無視され続けたら。

罵詈雑言を浴びせられ、自分のことも無価値だと思い込み、精神を壊してしまったら。

「好きなこと」が「自分を追い詰めるもの」に変わるのではないかと思う。


怯え、震え、抵抗する相手に無理矢理筆を持たせることは正しいのだろうか。

それは本当に「相手のため」の行動なのだろうか。


辞めろと言っているのではない。

自分をすり減らしてまで無理をしなくていい。

一旦距離を置くことも大切だ。

再び「好きなこと」を始められるように。

自分は、そう言って欲しかった。


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