㉔色砂

衝動的に行動的に



部屋の物を半分捨てた。

詰まっていたはずの思い出はもう無かった。

1年前なら残していた物も全てゴミ箱へ。

何が自分を肯定するのかは分からない。

ただ、今の自分には必要ない。


最後の一箱。

歪な形のプラスチックと茶色く汚れた文字で溢れていた。

相手の顔も名前も覚えていない。

それでも手を止めるには十分だった。
















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