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動き出し。前足。


初夏のじめっとした暑さが心を不愉快にさせる7月下旬、
Dannie Mayは新たなる挑戦として
10月以降の連続リリースに向けて走り出していた。
やることはたくさんあった。
アー写、ロゴデザインの一新、
MVやジャケットの撮影、楽曲の制作などなど。
Dannie Mayはこれまた分業がすごいので、

・楽曲制作をタリラとマサ
・アレンジをタリラ
・MVとアー写のディレクションをYuno
・その他諸々は3人全員で

と言った具合で進んでゆく。
本当にDIYバンド。笑

新しい技術士と過去から飛んできた天才


そんな中、Dannie Mayを取り巻く仲間達にも変化があった。
(*Dannie Mayを取り巻く仲間達についてはまた別の機会に書こうと思う)

今までDannie MayのMVと言えば、監督、企画から撮影、編集を例外はあれど基本的には僕が全て行なっていたが
この時期良いご縁があってフリーランスの映像カメラマンの福田さんと出会う事になる。
彼は歳が近いのと、ゲームが趣味という観点から意気投合までは秒速だった。
基本僕は人見知りなので、新しい人と仲良くなるには時間がかかるのに。

彼の最初の印象は寡黙な技術士という感じで、
僕の頭の中にあるイメージを次々に具現化していってくれた。
一時期Dannie Mayのメンバーより会っていたし話していたくらい、我々は分業していた。
彼と作り上げた作品はここから増えていく事になるのだが、それもまた長い話になるので今は割愛する。

もう1人は表紙にもあるアー写を撮影してくれたカメラマン、MONAだ。
彼女は一昨年の夏(2019年がもう一昨年だなんて。)、
共通のカメラマンの友人をきっかけに知り合い、
そこでもメンバー含め迷わず意気投合したので
いずれはDannie Mayの撮影をして欲しい、任せたい、と話していた。

これがその時初めて撮ってもらった写真。
人より虫の方が多い田舎町で、音楽人みんなで語り合った夏。
青空の中駆け抜けたこの頃が今となっては懐かしい。
すぐ手に届くはずのものが、今や時代が、世界が変わってしまったから届かなくなってしまうこともある。

話を戻そう。
表紙にもあるように、今回のアー写はどうしても単色背景のコラージュにしたかった。
Dannie Mayとは何者でもない新人類のこと。
(ここについてもまた別の機会に話そう。)
不特定多数であり、特定個人でもある。
なので個人のアー写は匿名性を出したかったし、
3人のアー写では各々個々人が1つの土台に集まるような形にしたかった。

ちなみに個人アー写はこんな感じ。

さて、そんなアー写を作りたいのでという話を彼女にすると二つ返事で了承してくれた。
このような世界になってしまったのも相まって、
まともに会って話すのは一年振りくらいだったろうか。それでも快く受けてくれた。
彼女はそんな青春の夏から飛んできた天才だった。

彼女自身がよく使っているコミュニティスペースを無償で手配してくれ、そこで撮影してくれた。
正直な話、DIYバンドなのでお金もなかった我々としては頭が上がらないほど助かった。
しかしそれが良かったか、と言われると個人的には難しい。
(その辺の話もまた別の機会に。笑)

彼女の写真は自然体でいれる、というのが端的な表現だろうか。

彼らもこの表情である。
心を許してる人に写真を撮ってもらう事が
これほどまで大切な事なのだと気づいたきっかけにもなった。

これがDannie May 2020
怒涛の下半期の始まりだった。
まだこの時は先の半年間にどんなことが起こるのか
知る由もない。
無邪気に出した前足に引っ張られるように、
忙しない日々に足を突っ込んでゆくのであった。

MONA
【Instagram】

https://instagram.com/mona_73_photo?igshid=o9rhsrjyhvf3

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