5月公演中止。 わたしからみると。
緊急事態宣言を受けまして、5月14日(金)~16日(日)に予定していました「こどものこえ」「待ってる。歩いていく。かたちを変えながら。」の公演を中止することとしました。
緊急事態宣言は5月11日までですが、宣言により稽古場の確保が難しくなり、また宣言延長の可能性も考えて判断しました。その他の要因もたくさんあります。この選択が正解かどうかはわかりません。緊急事態宣言は11日で解除されるかもしれないし、そうなると「やっぱりできたじゃん」ってなるのかな、と今でもぐるぐる考えてしまいます。
2回目のような緊急事態宣言だったら、中止にはしなかったかもしれません。今回は休業対象が、映画館や商業施設、書店も含まれると目にしてからもやもやしたものが広がってしまいました。多くの人が休業を強いられる中で、公演の宣伝をすることは果たして受け入れてもらえるのだろうか。作品を受け入れられる状態で観てもらえるのだろうかと不安でした。演劇を観る、という壁はいつだって高い。こんな状況は、特に。
4月24日(土)
7:00 今日の稽古はどうしようかな。みやちゃんけんちゃん来るなぁ。何して遊ぼうかな。
4月最後の土曜日。来週は、5月。万が一、宣言が延長するってなったら、どうするんだろう。直前にバラシもあるって、こと?
もやもやの朝食。でも、味噌汁は身に染みる。
振替公演の根回しは、しなくちゃいけない。この先、確実に5月公演を上演できるわけじゃない。一番に守らなければならないものってなんだろう。構築していった時間、健康、生活、人の目。どれを選んでも、何かが犠牲になるんだな。
8:00台にはみやちゃんママと、みやちゃんけんちゃんのお迎え連絡していたのに、9:30には中止の連絡をしていた。稽古も、公演も。決める時は、本当にはやかった。
稽古も中止して、zoomでこれからのことを話した。1回目の延期の時は私が大泣きしてしまったので(決めた直後、午前中)、今回は泣かないし淡々としなくちゃいけないと思うとどうにもうまく立ち回ることができない。
役者さんたちは1年待たされてしまってからの、目前の中止なので本当に衝撃が大きかったと思います。私は、あんなに励ましてもらったのに、私は誰のことも何にもできない時間でした。どうやったらみんなみたいな言葉を持てるんだろう。現実で表現ができないから、私は脚本に書くんだろうな。
今回、中止したからといって、振り替えた先が安心して公演できるわけではないけれど。たくさん話して、本当にいい稽古ができて作り上げたものを、この状況下で舞台に置いていってしまうことが私は本当に嫌だった。そして、直前になってできなくなってしまうくらいなら。もう今から逃げるしかない。
一寸先は闇で、この先どうなるかわからないけれど、選んだからには進むしかない。
ぽっかりと、空いてしまった時間。みやちゃんたちとお散歩にいった。こどものこえを失ったけれど、こどものこえがそばにいてくれた時間。
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