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ちゃぽん と水に 身体を入れると こどものような 手が見えた おふろの中の わたしは 無…
よく考えていました あなたでない人を 恋人と呼ぶとき、 私はどんな瞳をしているのか どんな…
世界は変わっていなかった 相変わらず空には雲ひとつなく、 訪ねた映画館はもぎりがいなくて…
ポケットに未来が入るなら 過去はどうやって 持っていけばいい 背負うのは重いが 踏んで歩く…
ことばがかれている 忘れはてた男の奥にある ダムが開いて 私の失物を押し流す 未だに手を伸ば…
音に溢れたこの世界で 私が聴きたいのは 枯れ葉を選んで階段を上る足音と 烏がこちらを見据え…
小鳥と云ふに相応しい者と 烏の対話を 色づけるが如く 黄色い手がうなりをあげる 空に昇りゆく笑い声が 重なり合って 息が浅いことに気づいた あの人の言う不快の音とは 普段は壁であるのに 耳を傾けると存在を顕わにする 彼は煙となる時 雪崩れを聴いたのか はたまた 溜息であったか
生きていくということ 彼女と共にあるということ 悲しみがあるということ どうすれば良いか分…
目を開けると そこには蚊がいた みにくい、老いぼれた、しなびた 蚊が 生き永らえようと 僕の…
ためた息を吐き出す 闇と猫が溶け合う 右の小指がつっている、 毛細血管に、 私が、一気に…
声が低いと言われた 人の口 目より口、が大事 その為には左足の小指を使わなきゃ ジャスミン…
くせになるから 頭の中に 生まれる生まれる 境界とあわいが出会ったところ 永遠に広がって…
今も想っています 夕焼けが雲に反射しているところや 海と空が溶け合うところ 砂浜が立ってい…
わたしのことを剝がせない人は 自分をおいて他にはいないということが 私の中を駆け巡り、 去ってはくれない でも踏切を渡るとき 湖の青さを知ったとき あなたの慈しむ船を見たとき この卑屈な私さえ手放してしまえば 手を取ることが 河岸まで泳ぐことが 抱きしめても壊れないことが できるのではないか そんないつかの私が いるのではないか と思う あなたを招き入れれば、 2階の窓から見える紺星や 午後4時のバスルームが 秋色を纏う、かな ふたりだけ