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Yog* 「Yacht!!!」レビュー

彼の曲を聴いていると無邪気でピュアな中学2年生だった頃を思い出す。それはコミカルなワードセンスなのかそれとも若さ100%のエネルギッシュなフローなのか筆者自身もまだ断言出来ないがここでは得体の知れないそのパワーを''クソガキ感''と定義したい。(決して彼を悪く言っている訳では無い)このクソガキ感は彼のSNSからも摂取することが出来る。スパイディのマスクを被り掃除機をかけ回す姿や地元感溢れる公園で高そうな自転車を満面の笑みで担いでいる姿は見ているだけで元気が出る。どうしようもなく嬉しくなってしまうのだ。
少年時代のフラッシュバックを引き起こすという点では
ある意味新時代的な青春パンクの形なのかもしれない。
とりあえず先日彼がリリースしたEPから「Yacht!!!」という曲を聴いていただこう。

一聴した分にはpluggnb的な酩酊感が漂う楽曲だがこの曲の魅力はSUSHIBOYSや空音にも通ずるポップス感にあると思う。このラフで簡単そうに見えて凄く難しく、誰もが1度は目指すが断念するスタイルをここまで自分の物にしているのは本当に凄いと思う。
またポップスという観点でもう1つあるのはオートチューンについてだ。過剰なピッチ補正をパキパキにかけることで生まれる良さももちろんあると思うが声色が残りその人の本来の声質が認識できる程度にピッチ補正されていた方がjpopを聴いて育った筆者的には好きだ、実際この楽曲にはその手法を使ったからこそのイナたさというか良い味が出ている。
次は歌詞について少し触れて行こう。筆者の好きなラインはここの部分だ。

SoundCloudより引用


i can't leave beside 君のbeside 堀北真希みたいな君がtypeはもう後世に残るパンチラインだろう。ライブで全員で合唱したい。やはり少しクスッとくる彼のコミカルなワードセンスは素晴らしいそれでいて決してネタ曲にはせず絶妙な塩梅でユーモアを保っている。前半で私が提唱したクソガキ感というのはやはりこの言葉選びから来ているのかもしれない。

いかがだっただろうか、本当にこれからのキャリアが楽しみでしょうがない。彼がいずれ大きいステージに立ち誰もが知る名曲を生み出した時にはこの記事をバラまいてキャリア初期にも関わらず彼を発掘した伝説のディガーとして筆者のこともついでに成り上がらせて欲しい。

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