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(Sittin’ on) The Dock of the Bay

 アメリカの西海岸にあるサンフランシスコ湾は貨物船や客船の行き交う海運の要所である。面積は約500平方マイル、東京湾の約半分ほど。湾にはカリフォルニア海流という寒流が流れ込み、霧がよく発生する。1848年から1855年頃のカリフォルニア・ゴールドラッシュ時代に世界最大の港のひとつとなった。湾内にはフィッシャーマンズ・ワーフ、ゴールデン・ゲート・ブリッジ及び監獄島として有名なアルカトラズ島があり、観光名所となっている。サンフランシスコ湾は1968にリリースされたオーティス・レディングの遺作であり往年の名曲、“The Dock of the Bay” の舞台でもある。

Sittin' in the mornin' sun
I'll be sittin' when the evenin' comes
Watchin' the ships roll in
Then I watch 'em roll away again
I'm sittin' on the dock of the bay
Watchin' the tide, roll away
I'm sittin' on the dock of the bay
Wastin' time
I left my home in Georgia
And I headed for the Frisco Bay
'Cause I've got nothin' to live for
Looks like nothin's gonna come my way, so
I'm just come sittin' on the dock of the bay
Watchin' the tide roll away
I'm sittin' on the dock of the bay, wastin' time
Looks like nothin's gonna change
Everything seems to stay the same
I can't do what ten people tell me to do
So I guess I'll remain the same
I'm sittin' here restin' my bones
And this loneliness won't leave me alone
This two thousand miles I roamed
Just to make this dock my home
Now I'm just sittin' on the dock of the bay
Watchin' the tide roll away
Sittin' on the dock of the bay
I'm wastin' time

朝の陽だまりの中に座っている俺は
夜になってもこうして座り続けてるだろうよ
船が転がり込んでは
また転がり出ていくのをずっと眺めながら
入江の船着き場に腰を下ろし
潮が引いていくのを見つめ
暇つぶしをしてるのさ
故郷ジョージアを後にして
サンフランシスコ湾を目指した
何の生きがいもなかったし
何の希望も見えなかったからね、だから
こうしてただ入江の船着き場に座って
潮が引いていくのを見てるのさ
入江の船着き場に腰を下ろし、暇つぶしをして
何も変わり映えもせず
何もかもがおんなじで
俺もずっとこのままだろう
ここで骨を休め続けてるのさ
寂しさが俺を手放しちゃくれないんだ
2000マイル彷徨い歩いたんだよ
ただこの入江を我が家とするために
今はただこうして入江の船着き場に座って
潮が引いていくのを眺めてる
入江の船着き場に腰を下ろし
暇をつぶしてるのさ

 この曲は作詞作曲者であるオーティス・レディングが自家用飛行機の事故で夭折する3日前にレコーディングされた。The Dock of the Bayはビルボード・Hot100及びビルボード・R&Bチャートで1位を記録した。最後に聞こえる口笛は曲の未完成部分を即興で吹いたもの。


参考:
TAP the POP – TAP the STORY オーティス・レディング〜フェードアウトしていく口笛に残された「未来」
Wikipedia – サンフランシスコ湾

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