飼い主という私のサードインパクト、ハプバーと露出【第3章】
私は、目を開けたり、閉じたりしている。
窓を流れていく景色という視覚情報が無いと、その分聴覚や触覚に敏感になるのかもしれない。タイヤの転がる音、ジョイントを越えるときの振動を、いつもより強く感じる。
スピードを上げて淡々と走る車の中で、私は、周りの目から少しだけ解放されたような気がしていた。身体に入った力が、その分だけ抜けてくる。だからといって、リラックスすることなんてできるわけないにしても。
風が、少し強いようだ。時々、ゴウッとした音がして、その度、車が軽く横にシェイクされ