鎌倉彫•後藤久慶さんを訪れました。
鎌倉にある鎌倉彫の「後藤久慶」を訪れました。
鎌倉彫の起源は鎌倉時代から木彫漆塗りの技法で仏具を作ったのが始まりとされています。
「後藤久慶」は、運慶を始祖とする鎌倉仏師の流れを汲んでいます。
鎌倉彫三代 久慶(鎌倉仏師として29世孫)の後藤久慶さんに、私のデザインとのコラボレーションを申し込んだのは、2008年のこと。
"MINAMO”という作品を発表することになりました。
当時、デザインを考えるにあたり、伝承された手技を生かし、すでに完成されているアイデンティティを進化させることができるとすれば、どのようなデザインを与るべきなのかの考えを巡らせました。
後藤久慶さんのお人柄は優しく、その手で施す彫刻もとても優しい。
私が行うべきデザインは、もっともシンプルな形状を与えることだと感じたのです。
ずっと見ていると、
水面に見えてきました。
表面張力を感じさせる薄っすらと凹ませた表面、側面のラインは延長すると正円になる、もっともシンプルな形状に仕上げ、その上に彫刻を施していただき、"MINAMO"は生まれたのです。
使われている彫刻刀は、すり減って行くたびに木を削りながら使い続けます。
一番手前にある彫刻刀も、使い続けると奥の長さにまでなっていきます。
その奥にある刀は、先代のもの。当時は刃と木を自分で合わせて作っていたそうです。
美しいものを創る人は、お道具も美しい。
桂材の木の削りくずでさえ、愛しく感じます。
後藤久慶は、鎌倉の鶴岡八幡宮の近くに佇んでいます。後藤さんの優しい笑顔に出逢えます。
MINAMO
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後藤久慶
神奈川県鎌倉市雪ノ下2丁目1
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