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Bowhunters

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1冊だけ残ったvol.2の奥付によると1号が1997年夏、2号が1998年2月ということだ。それぞれ14ページ、10ページ描いてコピー誌を作り、コミティア等で売った。刷って2、30部くらいだと思う。導入部のみで終わった、よくあると言えばよくあるけど全くよろしくないやつである。後書きには1冊目のあとにデビューを目指し投稿作を送り結果待ちだと書いてある。「描けるものと描きたいものがぎくしゃくしている。妙にパワーだけはあるのであちこちで小爆発を起こしている。本流はみつからない。」とも書いてあり、これも小爆発のひとつのようだ。ちなみに投稿作は元レスラーの主婦が砂場で暴漢をやっつける、というもので主人公のキャラはこのbowhuntersの主人公「咲」と完全にかぶっていた。(その後投稿作は女性誌で努力賞をもらい、次作でデビューできたがその後1作掲載後とん挫する。2年くらいは頑張ったと思う。こちらはコメディ路線だった。)他にもホームページやFlashコンテンツ制作に手を出し、混沌としていた。「WOMBS」の最初のスケッチも1999年とみられ(同じ紙に「がんばっていきまっしょい」のDVDが出たと書いてある)『天顕祭』の発想もそのころだったはずなのでそのころの小爆発はその後の創作の火種になったがすぐ結果を出すことはできなかった。

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図書館でマタギについて調べていたことを思い出してきた。セコとマチとか。未来のマタギを描こう!きっと面白い!という発想。弓は現代的なものにした。北米などで狩猟につかわれているもので、洋書をとりよせたりしたのでかなり本気で描くつもりだったっぽい。殺した動物の頭を持って笑顔で撮影している写真は嫌だったが。このタイプの弓は「大阪環状結界都市」でもカツ子さんが使っている。リサイクル…。

普通にペン入れする気にならず鉛筆スキャンにPainterでハーフトーン。今見ると雑なだけだが天顕祭につながる何かにはなっていると思う。普通のペン入れ仕上げは投稿作でやっていたのでもう十分だ、という気持ちだったのかも。

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ここまでが1。このあと半年放置して描いた2でbowhuntersは終わった。デビューできたのでそちらにかかりきりになったのもあるし、正直このあとどういうストーリーでいくつもりだったのか記憶にない。大戦後の汚染された土地で、男社会ともめながら女猟師集団が生きていく。戦争の生き残り部隊が何かをやらかそうとしている。そして…やはり思い出せない。出たとこ勝負だったのかも。設定だけが『WOMBS』(男たちともめたり共闘したりしながら戦う女「猟師」集団)と『天顕祭』(汚染された日本的な土地でカミをまつりながら生きていく伝統職業集団。主人公の名前)に分かれて受け継がれている。

(とりあえず了)

これを書くきっかけになったツイート


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