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対談企画 第10回 起立性調整障害について 一般社団法人ママプレイスプラス理事 山口敬子さんと

こんにちは

高槻市議会議員の西村ゆみです。

ボイシーでいろんな方と対談をしております。
こちら

発信しました内容、耳が不自由な方にも読んで頂きたいので、noteからも同時に発信しております。
※一部視覚で読みやすいように、表現を訂正しております。

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西村:山口さんこんにちは。敬子さん自己紹介をお願いします。

山口さん:芦屋市で、一般社団法人ママプレイスプラスの理事をさせていただいております山口敬子です。ブラインドママプレイスの社団法人では、企業女性、個人事業主でお仕事をされている女性たちが集まって皆さんが交流したり、仲間を探すことなど目的にいろんな活動をさせていただいております。毎月、交流会を開催しており、沢山の方とつながっていただいて、一人ではできないことも仲間がいればできることがモットーです。

西村:よろしくお願いいたします。敬子さん、お子さんの話もお願いします。

山口さん:はい、実は私が起業しようと思ったきっかけが娘です。娘が今、中学生なんですけども、ある時に倒れてしまいまして、半年くらい寝たきりというか、意識がない状態で起立性調節障害という病気だと診断されました。どん底、真っ暗というか、この先、人生どうするんだろうというところで、いろんな病院を探して、担いで、車いすに娘を乗せていくような生活をしてました。ずっとインターネットにかじりついて子どもの病気をどうやって治そうかというのを探していました。ただ・・・ふと・・・子供のことばっかり考えていた自分がいまして、どこの病院がいいとか、カウンセリングがここを受けるべきだとか、色んなところに行った中でお医者さんから「お母さん自分のことやって下さい」って絶対言われるんですね。自分では分かってなかったんですけど、もうやりすぎていることに気づかされました。
当時、家から私も出れなくて・・・でもそんな時にママ友がテニスに誘ってくれました。すごく楽しくて、娘から、「テニスだけは必ず行って」と泣いて言われました。「ママが笑っていてくれた方が私が楽しいから」だったそうです。本人は頭が痛いってずっと泣いているので、私も家にずっといたんですけど、私がいたところで彼女が元気になるわけではないんですよね。それを見て泣いてる私を見て娘はさらに悲しむ・・・となってしまっていることに気づきました。
その時に自分の人生を生きなきゃいけないない、子どもの人生ばかりを考えて、生きるのではなく、自分の人生を生きようと思いました。40代、50 代でなんかちょっと、これからどうするんだろうっていうところを感じる世代ですが、自分にできることを探してみようというので、オンラインで仕事を見つけて、コミュニティを立ち上げようと思いました。

西村:今の仕事のことですよね?

山口さん:はい、今の仕事に繋がってきます。オンラインで学べる学びのスクールを作りました。現在、 400 人くらいの会員の方がいます。

西村:すごい人数ですね

山口さん:そうなんですよね。私の思いがめっちゃ入っています。
40 代 50 代ってひと昔前の老後を考える世代だったと思いますが、今は誰でも起業ができる時代です。今の 50 代は昔の 30 代!と言われています。私たちが新しい時代を作っていかなきゃいけない!ここで孫ができて死ぬのを待つみたいな人生でもない!!と、色々な学びの中で気づきました。
いろんな頑張っている方と出会うので、自分が影響を受けています。それを見て娘が「ママよかったね」と喜んでくれる。
最近、私がずっと仕事をしていたら、ごはんとか作ってくれるようになりました。もちろん寝て起きれないことが多いんですけど、夜とかは比較的動け
るようになっているので、晩御飯、ほぼ毎日つくってもらってます。

西村:敬子さん、質問したいポイントがすごい沢山ありすぎです。
まず最初に戻るんですけど。起立性調節障害ってどういう病気なのでしょうか?

山口さん:思春期に発症する自律神経の機能が失調する原因不明の病気です。娘は元々繊細な子ではあったので、多少持っている性質の影響はあると思うのですが・・・うちはワクチンをきっかけに、引き金となってしまいました。 2 週間後におなかが痛いとトイレからまず出れなくなって、ほとんど意識がない状態になっていました。起きている時間が1日1時間もないようなずっとこう夢を見ているような状態です。だから眠れてもないしでも起きてもない。頭も痛い、おなかが痛い、ごはんも食べれない。日中はほとんど起きれないので、一時間ごとにお水を飲ませて、足をマッサージして、というような時間が夏くらいまでありました。病院も色々行きました。ただ起立性調節障害とすぐ診断されたんですけれども、もっと詳しく知りたいと思った際に、本当にいい先生がいる病院は半年待ち、1年待ちが当たり前で見てもらえないんです。今かかっている先生も半年待って、本当に予約をするだけでも昔のチケットぴあ状態でした。

西村:チケットぴあ状態っておっしゃってたんですけど、やはり起立性調節障害のお子さんって多いのでしょうか?

山口さん:起立性調節障害かどうかわからないんですが・・・不登校と言われる方は、数字では 30 万人以上です。氷山の一角だと私は思っていて、私が知っているママ友で「うちの子、学校に行けていなくてね」と言ったら必ず「うちもだよ」と言われる率が高いです。
コミュニティメンバー 10 人集まると 2 人はいます。ママプレイスプラスの交流会といって 6 人席でお話を 1 時間半くらいするんですけど、毎回、お 1 人はいらっしゃいます。
やっぱり学校に子供が行かないと、親のせいというか、私の育て方が良くなかったんじゃないかと、私もそうなんですけど、皆さんまず自分を責めるんですね。それを子供が見てまたさらに悲しむっていう形になるんですけど、そんなの子供は望んでないんですよね。それを分かっている人達が外に出てきてて、心のカウンセリングだったりコーチングであったり、そういう事を学んでらっしゃる方がすごい多いです。それって子どもがきっかけで辿り着くことが多くって、だから私も今は全然隠さずに、うちの子まだ家にいるんですと言ってます。

西村:外に出ることができている方は少なくて、外に出れていない方たちのご家族もいらっしゃるんですね・・・。その出れてない方たちに対して、敬子さんはオンラインでサポートしているのですか?

山口さん:そこまでは私は全然できていないです。まだうちの子もトンネルの中にいて・・・正直私もこう言いながらまだトンネルの中にいると思っていて、どれが正解かというのは全然見つけられていないです。
ただ・・娘は有難いことに人に恵まれているので、友達が来てくれたりとかいい家庭教師の先生が見つかったりとか、外とは繋がりが持てているので、学校には行けてないですが、学びももちろんしてます。それで今日も生きてくれてありがとうじゃないですが、そういった気持ちになれた自分が私は良かったなと思っています。
それってやっぱり外に出ないと気づけなかった部分です。外の人と話したり繋がったりすることで、見えた部分があります。あと、色んなカウンセリングにも行ったんです。高いカウンセリングにも行きましたし、膨大な金額を払いました。
娘がすごい嫌がりましたが、宇宙と話すようなものもいきました。とにかくすごいお金を払って、色んなことやりました。
だけども、一番為になったことは、経験者の方のお話だでした。その方々が「大丈夫、絶対治るから」って言ってくれる言葉は、ずっしりと来るものがあって、私もそうなりたいなぁと。
そういう気を与えれる人になりたいなって思っているんですが、実際まだトンネルの中なので、今月からお話会みたいなことを自分やろうと思っています。
子どもたちが学校に行ける事が目的ではなく、お母さんが自分の中の幸せを見つけることができて、今のままでもいいんだよというところを一緒に探す、そういったお話会をしたいなって思っています。
もう、うちの子どうでもいいわ、ではなく、まずは自分を満たすってことが出来てなかったと自分が思うので、子どもの人生じゃなくって、もう一回自分の人生を生きて、子どもたちに「ママ楽しそうだね」って言ってもらえるようになりたいなっていうように活動しています。

西村:敬子さん、ずばり、今必要な支援って何だと思いますか?

山口さん:私はお母さん、お父さん支援だと思います。子どもに愛情を与えられるのはお母さん、お父さん、家にいる子に愛情を与えることができるのはお母さん、お父さんだと思うので、そのお母さん、お父さんが空っぽだと、愛情を与えられないのではないかと。
最初は、私だけ楽しんでいいのかなとか、外に出て「楽しかった」と言っていいのかなっていう気持ちがあったんですけど、家にいて「どうすんの?」と子供に言っているよりかは数倍マシです。
日本のどこの大学を目指すとか、そういう昔の正解?のような生き方じゃない且つ幸せを見出せる生き方を探していくきっかけになったのが、この病気なです。私もそうであるし、娘もそういう生き方で幸せを見つけていくしかないのかな、って、、諦めや仕方ないで済ますわけではないですが、物事には裏と表があるっていうように、絶対この病気には得する分がある。
それを探そうって子どもに言っています。
そしてそれを私が探したいって今思っています。

西村:敬子さんのお話を今ずっと聞いていると、やはり今すごく悩まれている方たちは外に出て、交流することは本当に大事ですね。

山口さん:そうですね、私はそれが良かったです。子育てだけの時代を過ごしていて、そこが正解だと思っていましたし、働いている方とかそういう不登校の子どもがいたお母さんと話す機会がもちろんありませんでした。色んな考え方の人がいて、新しい視点をもらえるというか、そこに行きつくまでも時間はすごいかかりましたが、うちの子どうしようって悩んでる時間が長ければ長いほど子どももしんどいと、先人の方に教えて頂きました。
まずはお母さんが元気にならないと、笑顔にならないと教えてもらいました。それは、やっぱり外にでて同じような方とお話したことで気づけました。そして自分が楽しいなって思える事をしていくと、家の中が明るくなったなとは思いました。
もちろん今も喧嘩はするんですよ。
自分の中でも浮き沈みももちろんありますし、学校行かなくてどうするの!と、悩む日ももちろんあります。でも、何とかなるわって思える時間が多く持てています。自分はずっと主婦をしていたので、この後社会に出れるのかなっていう不安もすごいあったりましたが、こんな風に色んな方と関われて色んな応援してもらえるようになっているので、だったら学校行ってなくても何とかなるんじゃないって言えるようなった。

西村:そんな敬子さんに最後に質問です。「みんなにやさしい町 高槻」のやさしいを考える番組の中で、敬子さんが思う優しいって何だと思いますか?

山口さん:対話です。理解してもらえなくていいんです。優しいってやっぱり、人に優しさを与えるためには、自分に優しくないといけないなあって思っています。それはすごい色んなお母さんとお話されて思ったんですけど、なんかこうパワーを持っていたり、元気をくれる人は、ちゃんと自分の事を丁寧に扱われている方は、素敵だなと思います。

西村:自分を大切にできる方は大切ですよね。私自身もよく前職のお仕事で、「自分の事を気に構えないと人の事を気に構えない」と機内で働いてた時に言われていました。みんなで一緒に問題に考えていく事をしなければいけないときに、どっちがいいのか悪いのか?はなくて、色んな考え方がある以上、そこって敬子さんの言う、対話はすごく重要だと思います。

山口さん:ありがとうございます。

西村:敬子さん、最後に伝えたいことはありますか?

山口さん:そうですね、私もまだトンネルの中にいます。
ただ人の役に立ちたいというか自分が話すことで救われる人がいたらいいなと思うのと、人に元気を与えられることは、自分が元気をもらっていると思っています。もちろんまだまだここから正解が見えない状態が続くと思うんですけど、生きてるだけで丸儲けじゃないですけど、普段の生活の中に楽しみとか感じられるように自分がなりたいと思っています。そこを一緒に探せる対話をやっていきたいなと思っています。

西村:ママさんの人生を輝かせるっていう事は、お子さんの人生にも繋がる貴重なお話ありがとうございました。またちょっとお話聞きたいので引き続きよろしくお願い致します。

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