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占い師デビューしたきっかけ

こんにちは。
yumiです。

実は占い師です。
占い師は自己申告性なので、言ったもん勝ち。
私が占い師だと言えば、占い師になる。
しかしまさか、自分が占い師として、人の相談に乗るとかまったく思ってもいなかったし、今は心理学の勉強中とか、本当に人生は何が起きるかわからない。

私が初めて自分以外を占ったのは、ネイリストの友達の婚活相談だったと思う。

占いができるといっても、その時はまだ遊び程度。
友達も、多分、そこまで真剣じゃなくて。
勉強したての知識を使って、なんなら参考書を片手に。
占いは好きだし、カードに魅せられていた私は、その良さをわかってくれる人がいることが、ただ嬉しかった。
友達も、乗せ上手だから、yumi先生お願いします!とノリノリだったし、なんなら、友達が自らカードを見て色々解釈してくれてた。

時は、ちょうどコロナ禍。
飲食店は休業要請、人との交流が少なくなった時期。
そんな頃、なぜか私は、今までの人生の中で、一番外に出て人と交流していたように思う。
寂しかったんだもん。

一番通っていたのが、家から数分の場所にあった、場末のバー。
70歳過ぎた個性的なマスターが一人でひっそりと切り盛りするお店。
お店っていうよりも、もはやマスターの趣味部屋のような場所。
コロナ禍も手伝って、お客さんは3人のオジサン常連レギュラーメンバーと私くらいしかいなかった。
なぜか私は居心地が良くて。
リビングのような場所。
家族のような、マスターと常連達の関係性。
私はこの場所で、人との関わり方について、大事な部分を学んだと思う。
自分を出しても、感情を出しても、嫌な自分でも、なんでも受け入れてもらう体験をした。
今でももちろん、大事な場所。

マスターは、いつも言っていた。
こんな店でくだを巻いていても、何にもならん。
なんかできる事ないのか、なんか面白い事しようや、と。
私には、できる事なんて何もないと思っていたし、なんか面白い事と言われても、何も思い浮かばなかった。
でも、マスターはことあるごとに、しつこく、これを言っていたと思う。
私もしつこいけど、マスターもしつこい。
なんにもできない自分でいるのが少し嫌になって、私は反撃に出た。

占いならできる。

マスターは面白がって言った。
この店でやっていい。占いしようや、と。
占いするなら、ひとまず名刺でも作って次回もってこい、とマスターは言った。

売り言葉に買い言葉、だ。
なんとなく、負けたくなかった。
なんにもできないままの私だと思われ続けるのが、もう嫌になっていた。
私は一週間後、簡単な名刺を作って店に行った。

マスターは驚いていた。
一週間でちゃんと名刺を作って持ってきた私に、やる気を感じたようだ。
マスターはニヤリと笑って言った。
看板の横に、占いやってますって出してやる、なんか作って来い、と。
そして、マスターはどうせやるならちゃんとお金を取れ、とアドバイスしてくれた。
お金をもらって人を占う。
例え、少額でも、プロデビューだ。

コロナ禍もあったけど、そもそも隠れ家的なお店(マスターの趣味部屋)。
新規のお客さんをマスターは入れるつもりもないような店。
私の占いの最初のお客さんは、マスターの店の準レギュラーのオジサンだったかな。
それでも、楽しくお話を聞いて、ちゃんとカードを読んだ。

それを見ていたマスターは、いつもとは違ってキリっとした私をたいそう褒めてくれた。
マスターももしかしたら、私のイイトコロを見つけ出して、褒めたかったのかもしれない(いや、マスターに限ってそれはないか・・・)
マスターが喜んでくれたのが、その時の私はめちゃくちゃ嬉しかった。

その後、隣の店の人が占いをしに来てくれたり、隣の店で紹介されたという人が来てくれたり、看板見たと言って来てくれるお客さんが何人かいた。
人通りの少ない裏通りでも、看板を出すとお客さんって来てくれるもんだなぁと思った。
リピートしてくれる人もいた。

通常、占いといえば、分単位で料金が決められているところが多い。
でも私は、じっくりとヒアリングして、ゆっくりとカードを読みたかったし、そもそも経験がなかったので、時間無制限で気が済むまで話してくださいというスタイルで、格安で始めた。
その効果もあってか、話したいことが話せた、聞きたいことは聞けた、スッキリしたという感想を多く貰った。

マスターは、そもそも占いをした事がないから、私のスタイルが、業界と少し違う事も占いの相場も知らず、そのおかげで、私は自由にできた。
占いが終わると、マスターがお客さんに感想を聞いてくれて、うちの占い師すごいでしょうと、お客さんにもたくさん言ってくれた。

ちょうどその頃、友人が週に一度間借りの日本酒バーをやっていて、面白そうだからうちでも占いをやらないか、と声をかけてくれた。
私が、占いで入ったのは、4回くらいだったけど、日本酒を飲みに来てくれたお客さんはほとんど占いもやってくれたし、占い目当てで来てくれたお客さんもいた。
もちろん、その店主の勧め方が上手だったのもあるし、占いは案外お酒と相性がいい。(店主も占ったよw)

とにかく私は、人に恵まれている。

お酒を飲みながら、カウンターの隅でやる占いなので、そこまでヘビーな相談はなかったし、私はただただ、本当に、人の話を聞けることが楽しくて、嬉しくて、素敵な時間を過ごさせてもらった。
占い師としての経験も浅く、こんな小娘の私に、貴重な話を聞かせてくださった皆さんには、今でも感謝しかない。

こうして華麗なる(?)デビューを飾ったのだけど、時はコロナ禍だったし、そもそもホームにしていた場末のバーはマスターが新規客入れたがらないし、私はSNSを何もやっていなかったし、占い活動はその後停滞する事となる。

活動再開した話と、そもそも何で占いの勉強してたのかは、また今度。

ここまで読んでくださって、ありがとう。

それでは、また。


その後の話もよかったらどうぞ。


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