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【マンガ】印象に残った言葉

「題名」ミステリと言う勿(なか)れ 1巻目
「作者」田村 由美


この漫画は、主人公である大学2年生の「久能 整(ととのう)」がいろいろな事件に巻き込まれながら、最後には事件が解決していくというストーリーです。

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『整』の住む近所で殺人事件があり、犯人に疑われた整が聞き込み調査を受けている時に『青砥』という刑巡査部長とのセリフ。

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整: そういえば青砥さん 
   僕 思い出しましたよ

青砥: 刺した感触をか

整: あなたの顔を見たことがあったんです

   僕が中2の時 美容院の週刊誌で  
   冤罪事件で やり玉にあがって叩かれてましたよね

   その頃は もっと大きい所にいましたよね
   連続幼女誘拐殺害事件でしたっけ
   無実の人を逮捕した

青砥: ほんとに記憶力がいいんだな

整: また冤罪事件を起こすんですか
   "冤罪刑事"とか呼ばれて ドラマにされますよ

青砥: ドラマはいいな
    登場人物の中に必ず 犯人がいるからな

    冤罪じゃない 久能くん
    オレは今でも あいつが犯人だと思ってる

    ただ ヤツのウソを暴けなかった こちらの不手際だ
    同じ案件では裁けないが いつか必ずあいつを挙げてやる

    君が殺しをやっているなら 君もだ
              どれだけ虚言をつくしても 真実は一つなんだからな

整:  ええ?
   えええ?

   真実は一つなんて そんなドラマみたいなセリフを
   ほんとに言う人がいるなんて

青砥: 何⁉

整: 青砥さん 真実は一つなんかじゃないですよ

青砥: 何を言ってる
    真実が2つも3つもあったら おかしいだろうが

整: そうですか?
   たとえばAとBがいたとしましょう
   ある時階段でぶつかってBが落ちてケガをした   

   Bは日頃からAからいじめを受けていて
   今回もわざと落とされたと主張する

   ところがAは いじめている認識など全くなく
   遊んでいるつもりでいる
   今回もただぶつかったと言っている

   どっちもウソはついてません
   この場合 真実ってなんですか

青砥: そりゃ Aはいじめてないんだから
    Bの思い込みだけで ただぶつかって落ちた事故だろう

整: そうですか? 本当に?

   いじめてないというのは Aが思っているだけです
   その点Bの思い込みと同じです

   人は主観でしかものを見られない
   それが正しいとしか言えない

   ここに一部始終を目撃した人がいたとして
   さらに違う印象を持つかもしれない

   神のような第三者がいないと 見きわめられないんですよ

青砥: それは屁理屈というものだろう

整: だから戦争や紛争で 
   敵同士でしたことされたことが食い違う

   どちらもウソをついてなくても
   話をもってなくても 必ず食い違う

   AにはAの真実がすべてで
   BにはBの真実がすべてだ

   だからね 青砥さん

   真実は一つじゃない
   2つや3つでもない

   真実は 人の数だけあるんですよ

   でも 事実は一つです
   起こったことは

   この場合は AとBがぶつかって
   Bがケガをしたということです

   警察が調べるのはそこです
   人の真実なんかじゃない

   真実とかいう あやふやなものにとらわれるから
   冤罪事件とか起こすのでは

青砥: お前は一体 なんの話をしてるんだ

整: 僕は やってません


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このマンガは、このような真理を突くセリフが多々出てきます(^^)

興味のある方は読んでみてください ♪


最後まで読んでいただきありがとうございます🙏