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誰かに伝えるということ

私と仕事と学生というラインは、これまでのキャリアの中で不思議と何度も関わる機会が多かったんです

学生から新社会人になった時は、いきなり新卒採用の担当となりました。ついこの前まで机の向こう側にいた新人が学生を採用しなさいと社長の最終面接に至るまでの全てを任せられたのですから、会社の無謀さにも程があると言いたくもなるけれど💦大変な分楽しく身になる仕事でした。

次は、その新卒採用担当時代にクライアントとしてお世話になったリクルートで働くこととなり、滋賀県南部の高校を対象に進路課のコンサル営業に着くことになりました。学生のキャリアを見据えた進路指導の冊子やイベントの案内、我が子が数年先にそうなると思えば、身も入ります。

その後次の職場では学生がインターンシップを受ける時に加入しないといけない保険の担当になったことで、その代理店でも学生を受け入れることになり、その学生のお世話をそのまま任されました。
それらの経験があったからキャリアコンサルタントとして今でも社会人だけでなく、高校の面接指導や講演会をさせてもらってるのです。

こうして学生とキャリアを遠巻きながらも関わってきた30年、若い人に自分の持っているリソースをどう伝えていくかということは、私のライフワークとも感じていて、一時期東京までキャリア教育コーディネーターの勉強をしに行ったこともあります。

だけどそれと同時に、これは誰かを教えるということ以上に常に自分を戒める機会でもあるのだなぁと思うようになりました。

その「戒め」の意味はふたつあって、ひとつは人に伝えることで、自分の慣れや当たり前だと思っていた価値を再認識することができる機会であることです。

インターシップ生のカリキュラムをしていた頃、その学生に新聞を作ってもらっていました。
テーマは、社内の人にインタビューをして会社の魅力や課題をまとめて新聞にしてもらうものでした。それによって学生がインターシップで関わったこの会社をより深く理解してもらえると考えたからです。ところがここに思わぬ良い副作用が出てきました。それはインタビューされた社員のモチベーションがみなさん上がったこと。学生に言葉として自分の仕事や役割を伝えることで、新たなものの見方や再認識ができたのではないかと見ていました。

今でも同じで、私も学生に自分の思いを伝えることで何度も自分の思いを反芻することが出来ています。ついだらけたりなあなあになりがちな緩い部分を改め鼓舞できるチャンスにさせてもらってます。

もうひとつは、その伝えたいことが独りよがりの古い情報になってないか、常にブラッシュUP出来ることです。特にここ10年ほどで社会のプラットフォームも価値観も大きく変わってきている社会。コロナ禍によってその流れはますます加速していると感じてます。
私が当たり前として受け止めていた常識が非常識となることもあれば、昔の成功体験が全く役に立たないことも出てきました。スキルを伝えているつもりで、実は自分が若い人から学んでいること本当に多いのです。

勿論どちらかが全て正解とか間違ってるわけでもなく、その互いの持ち寄るリソースの中で取捨選択をしてその人なりのブレントをしていくチャンスと捉えてます。

「若い人とは、話が合わないから」「昔の時代も良かったよね〜」そう呟きたくなる自分を横に置き、まずは私たちが矜持を開き若い世代と交わることで、お互いの軌道修正を楽しんでいきたいなぁと思うのです。

先に背広を脱いで、同じ目線の高さで語り合う。
これこそ大人の器量でないかと感じる昨今
このブラッシュUPを繰り返さずして仕事の成長は難しいと感じてるのです。

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