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9月入学賛否の世論調査にイライラする理由

9月入学に絶賛大反対中の渡辺です。
世論調査で、賛成反対を見るたびに「なんでこんなに賛成多いんだろう」とイライラしてしまうのですが、ようやく、その原因がわかりました。

そもそも、賛成反対で賛成が多ければやりますよ、となっても私は9月入学は「できない」と思っています。
なんで、「できない」ってわかってるのに、みんな賛成するんだろう?と。それってあまりにも無責任ではないかと。
 

例えてみれば、頑張ってたくさんのお客さんが来ていたお蕎麦屋さんがある。ところがちょっと色々あったら、オーナーが急に「もう、蕎麦屋は古いから、来週からイタリアンレストランにしよう」と言い出したとします。
 

従業員が、
「いや、いくらなんでも来週は無理。シェフもいないし、内装もできないし。メニューもないし。だいたい、今通ってきているお客さんはどうするんですか?」
と言っても、オーナーは
「頑張れば、なんとかなるだろう」
と。


で、
「だって、みんなイタリアンが良いって言ってるぞ」と
今まで1回も来たことないような人に
「蕎麦とイタリアンとどっちが好き?」
とか聞くわけです。
みんな無責任に
「う〜ん、よくわかんないけどイタリアンの方がお洒落でいいかなぁ。」
「あ〜、私もパスタとかピザとか食べたーい」
みたいなことを言う。
 

で、オーナーが
「ほら、みんなイタリアンが良いって言ってるんだから、やっぱり来週までにイタリアンにしろ」
と、無理難題を押し付けられる。
 

従業員は、仕方なく、大急ぎでイタリアンにする。今まで美味しい蕎麦を食べに来ていたお客さんに、
「ちょっと来週からイタリアンにするんで、今週はかけ蕎麦しかできないです。カツ丼も天ざるも無理。ごめんなさい。」
と謝って、一生懸命、イタリアンにするんですよ。
 

で、1週間後に看板架け替えて、イタリアンレストランをオープンする。確かにチェックのテーブルクロスがかかってるし、パスタとかピザとか一応それっぽいメニューはあるけど、果たしてそのイタリアン、美味しいですか?
美味しいはずないですよね。付け焼き刃のイタリアン。

で開店すると、オープン前にオーナーが意見聞いた一般の客が食べに来て、
「何これ、激まずい。」とか
「なんか、出汁の匂いする。」とか
「これだったら、前の蕎麦屋の方が良かった。天ざる食べたい。」
とか、絶対言うんですよ。
 

いや、あなたたちが、あそこでいい加減なこと
「イタリアンがいい」とか言わなきゃ、

 
「えー、でもさすがに、来週までにイタリアンは無理じゃない。」とか、
「でも、蕎麦好きな人もいるから、そんな急には決めない方がいいんじゃない」
とか、ちょっと考えてオーナーに言ってくれれば、こんな惨事には、ならないんですよ。

一度イタリアンレストランにしたら、二度と前の蕎麦屋には戻らないですよ。

そういう感じなんですよ。
だから、気軽に「よくわかんないけど、9月入学の方が新しい感じでいいんじゃない」とか言う理由で、賛成はしないでほしい。あなたのその何気ない一票が、今回は、日本の教育を潰すことになります。