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佐久間裕美子のMyLittleNewYorkTimes

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書籍化したMy Little New York Timesから1年前の今日の日記と今年の日記を対にして不定期にお届けします。
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2019年9月の記事一覧

日記:trialog、週刊新潮、そしてLAへ

久しぶりに日記を再開します。今回は、週に1度まとめてnoteにアップする、という方法論でやってみようと思います。初月は無料です。 9月15日  早朝、盛岡のホテルを出発。前夜盛岡のイベントを開催してくれたBook Nerdまわりの仲間たちと深夜まで呑んでしまったので、4時間ほどしか眠れなかった。東京駅から実家に戻り、旅の荷物を置いてそのまま渋谷のヒカリエへ。今回のメインイベントのひとつ、#trialogsummitに登壇するためだ。会場に到着すると、たくさんの人がわさわさと

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Cancel Cultureとは

最近、とみに耳にするようになった言葉「Cancel Culture」。 アジア人蔑視発言に起因するコメディアンの解雇一番最近のエピソードとしては、サタデー・ナイト・ライブに起用された新キャストの中に名前を連ねたShane Gillisという白人コメディアンの過去が掘り返され、英語が話せない中国人を笑うポッドキャストが浮上したこと。そして本人がツイッターで、「謝罪」したけれど、結局、SNLには出演しないことになったこと(解雇、という言葉が使われていたのだが、実際の雇用が始まっ

ロバート・フランクのアメリカ、私のアメリカ

数日前、川内倫子さんのアニエス・ベー・ギャラリーで行われた個展を訪ね、その後みんなでご飯を食べているときに、ニューヨークの友達から、ロバート・フランクが亡くなった、というニュースのリンクが送られて来た。 大御所が亡くなるたびに、いろんなことを考えるわけだけれど、今回はいつも以上にズシンと心が沈むような感覚を覚えた。ロバート・フランクがいなければ、自分のキャリアはなかったと思っているからだ。 アメリカに行って10年が経った2006年頃、ほとんど東海岸の一部でしか時間を過ごし