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The Bold Type:NYガールズダイアリー


さて、今週たったの5日間でハンドメイズテイルS1-3まで駆け抜けたのち、約半日のブレイクを入れ、新たなドラマを探した。Huluに絞って今は探していて、ウエントワース女性刑務所あたりが良いかなと思ったのだが、ハンドメイズテイルの重さから胸焼けしてしまったためにライトな作品で目についたのがNYガールズダイアリー。

ただ最初はゴシップガールのような色恋沙汰、彼を振り向かせる方法、的ないわゆる”女子力”(米国などでいうガールズパワーとは対極といえよう)推しの作品なのかと踏みとどまったのだが、どうやらそうでもなくむしろフェミニズム的な要素があるということで、試しにトライして観ている。

半日ほどでS1 Ep1-5あたりまで観てみたが予想に反してなかなか良いテーマを取り扱っていて、何よりも女性編集長がとても人格的にかっこよく尊敬ができる。自分が編集する雑誌において、部下たちに”雑誌のために尽くすのではなく、あなたたちが雑誌の意味するものなんだ” ”この記事の中にあなたはどこにいるの?”

こんなかっこいいセリフを言える人はいるだろうか。とかく売り上げ、ウケ、認められモテテクニック、彼を落とす方法、彼の好きな服装メイク、などといった(これは日本特有なのではないかと思うが)とかく年齢を問わず、他者目線を意識した内容の、女性向け雑誌(不思議なことに男性向け雑誌にはあまりそういった印象がない)が溢れている中で。(と言ってもそれがために雑誌など全く見ていないが)

まだまだ女性というだけで 主体性 というものに対する漠然とした不安、生意気なのではないか、そんなものを持ってはいけないのではないか、分不相応なのではないか、そんな資格も価値も自分にはないのではないか、といった(あえてこの言葉を使うが)洗脳に、気を抜いたら流されてしまいそうになる中で。

誰かの妻でもなく、母でもなく、自分になる。この言葉はハンドメイズテイルでも出てきたが、主体性。本来誰にでも備わっていたはずのもの。いつの間にか親や学校の先生やメディアや友達と接する中で少しずつ削られ奪われていってしまった宝物。

きっとその小さな小さな欠片は私たちの中にまだ、どこかにきっと、残っているはずだ。

どうやらこのドラマはS5あたりまであるようなので、そこまでの旅の過程でその”宝物の欠片”が育ってくれることを願う。

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