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「短歌人」2017年10月号掲載作品

のしかかるごとき豪雨にめざめたる真夜一杯の水を欲りゐつ

わが強く憎める人の住める地に避難勧告出てゐるを知る

さいしよからしつぱいだつた結婚の重き代償 鬱深みたり

どこもわるいやうに見えぬと言はれつつ私は今もきりぎしに立つ

婚姻の日々の閉塞感に似る雨に降り込められたる夜は

(会員2欄 冨樫由美子)

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