2017年2月の記事一覧
第九回三文賞佳作「春眠」
川べりの道をあるいてゐるゆめを幾たびも幾たびも見てをり
水面に浮かぶさくらの花びらが眩しくてそれは眩しくていつか君がくれた傷口のやうだよ。
名前をつけるのは忘れなさいね。川に。傷口に。君に。ああ、雨が降つて川が濁る。溢れる。
花の雨聴くや半分だけ生きて
雨があがると当然のやうに大きな虹がかかるのは此処がゆめのなかだからなのかな。
目を醒ますと白い天井しか見えないのを知
川べりの道をあるいてゐるゆめを幾たびも幾たびも見てをり
水面に浮かぶさくらの花びらが眩しくてそれは眩しくていつか君がくれた傷口のやうだよ。
名前をつけるのは忘れなさいね。川に。傷口に。君に。ああ、雨が降つて川が濁る。溢れる。
花の雨聴くや半分だけ生きて
雨があがると当然のやうに大きな虹がかかるのは此処がゆめのなかだからなのかな。
目を醒ますと白い天井しか見えないのを知