見出し画像

髪物語 the 6th story

指揮者の柴田熊至さん。太さのあるウェーブヘア。固くなくやわらかな髪質ですが根元が寝ない芯があります。
多忙で緊張感あるタスクの日々、食事も不規則でお酒も毎日など、髪に太さを作る要素が見つけられなかったのですが、
彼は「寝る」という要のルーティーンは、深く、同じくらいの時間を意識せずともとっているとのことでした。

「確かに、夜そんな起きてられないし、朝は6.7時に自然起床ですね」

毎日パタンと寝られる充実の日々。



「社会がまわる歯車のひとつになれる自分の仕事」


大学在学中から様々な楽団の指揮者活動をしていた彼が、とある有名高校のオーケストラの指揮指導を依頼された時のこと。
音楽に真摯にぶつかり、仲間と涙しながら取り組む、これから社会の将来を作っていくような生徒たちと出会います。
そこで、ご自身が社会と深く関われるポジションを、「音楽の指導」に見出したそうです。
これから社会の入り口に立つ生徒たちに、「本気」になる経験を。

子どものころから音楽に情熱を持つ志向かというと、入り口もたまたま、続けたのも居心地のよさから。 
その中で心打たれる経験は、音楽そのものというより人の情熱や真剣さを「音楽」に関わるシーンで多く接してきたということかもしれない、とインタビューで感じました。

彼の髪も語るのです。ウェーブヘアは、まわりとの調整をはかるときの緊張感が頭皮に影響する人に出やすい傾向だと私は考えています。

バランスなんて保たれる瞬間がはたしてどれだけあるのか。「集団」とはそんなところではないでしょうか。
しかし、摩擦があるから熱を帯びるように、柴田熊至さんという人は、音楽を奏でる集団の「渦」に魅了されました。

音楽という「芸術」

洗練や悟りとはちがう、どこまでもただ生きている「命」がうごめく「渦」の中心に、今日も飛び込む柴田熊至さん。

髪はやわらかに、芯をもって今日も彼を表現します。

次回7th storyも覗いてくださいね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?