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夫はわたしよりもわたしを分かっている

「落ち込んでいる今のわたしに自己啓発の本は合ってないと思う」

って言われた。わりとはっきりと。

良い悪いではなく、わたしは普段本を読まないから、こうゆうひどく落ち込んだタイミングで1冊読んだところで、たまたま手に取ったその本に書かれた、その内容が答えだと思って、それを真似てみるだけ。

わたしは昔から、すぐ答えを知りたがる。だから勉強は出来たほうだ、でも答えがないものは苦手だ。

自分で考えず、書かれたものだけが全て正しいと思う人間になりたくない。こうゆうときこそ、自分で試行錯誤して抜け出したほうが、自分の力になるよなぁ。
(もちろん引き出しの1つとして持っていればそれほど強いことはないと思う。ただ数ある引き出しの1つなのか、それだけしか手段を持っていないのかでは意味が大きく違う。)


趣味は無理に見つけなくても、愛犬でいいじゃん。
頭で考えるより筋トレを始めよう。
愛犬と朝の日差しを浴びて、夫の作った美味しい朝食を食べよう。



夫はわたしのこと見てきたからわかるって言う。夫はこんなにわたしを見てくれてたんだ。
わたしはなんて自分本位で夫から目を背けてきたんだろうと、理解してもらった嬉しさと自分の稚拙さに恥ずかしくなった。

夫は、ぜんぜん優しくない。寄り添うとかしない。
でもわたしが幸せに生きられるようにすごく考えてくれているし、夫のチームに所属することで、チームメイトのわたしに「人生の楽しい」を提供できると信じて夫は生きている。


あーそうだった。この人と結婚した理由。
わたしにないものを持っていて、わたしにないやり方でわたしの人生を楽しくさせてくれる。思いだした。
ギターも専業主夫との生活も、大型犬を飼うことも、夫が夫だから挑戦できたことだ。そんな夫を選んだのは、ほかでもないわたし自身だ。

わたしたちは日ごろ、話さない。話さなすぎる。
わからない。不安になる。わたしのことなんてどうせわかってないんでしょ。
話さないぶん、思考の余白がわたしの被害妄想で埋まっていく。

わかってないのはたぶんわたしだ。見失いたくないものを見失うところだった。

わたしは、夫と愛犬とチームになることを選んだんだ。「自分たちはチームメイトなんだ」と夫に言われたら、なんか安心した。

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