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手術のあと、雷雨の空に想う

二度目の稽留流産、掻爬手術が無事に終わり、赤ちゃんとさようならしました。



家では夫がケーキを買って、愛犬と待っていてくれました。

愛犬は、わたしの帰宅を全力で喜んでくれました。愛犬は表情こそ出さないけど、いつも耳を倒して、しっぽを振って愛情表現してくれます。

今回は愛犬がいてくれて、ほんとうに救われました。泣いたら涙を拭いてくれて、寝込めば足元にいてくれて、暗い顔してれば大事なおもちゃをぜんぶくれる。
つわりで動けず退屈させてしまっていた間、わたしは愛犬に対して罪悪感でいっぱいでしたが、愛犬はわたしにひたすら愛情を向けてくれました。

無事に手術を終えて帰ってきた安堵で、わたしは倒れ込んでしばらく動けませんでした。



夕飯は、夫にスシローのお持ち帰りをお願いしました。
今年はもう食べられないと思っていたお寿司。こんなに早く食べられるなんて、そんな未来望んでいなかったのに…
久々のお寿司は美味しかったけど、ぎりぎりまであった軽めのつわりのせいで、魚臭いものは食べられませんでした。マヨネーズ系やたまご、炙ったチーズサーモンを少しずつ食べました。

夕食後に、買ってきてもらったいちごのタルトを食べました。妊娠してから控えていた温かい紅茶を淹れました。
お寿司もカフェインも、目的があって我慢していた1ヶ月半はつらくも幸せでした。我慢しなくて良い現実が、赤ちゃんがいなくなったことを実感して、美味しいものを食べているはずなのに喪失感でいっぱいでした。

子宮収縮の薬と抗生剤を飲んで、シャワー禁止なので横になりました。すぐに寝る気にはなれず、夫と愛犬とテレビを観て過ごしました。



赤ちゃんが空に帰ったあと、夕方からゲリラ雷雨で大荒れになりました。赤ちゃんは無事に空まで帰れただろうか…

赤ちゃんも空で泣いているのだろうか…
わたしのぶんまで空が泣いてるのだろうか…

そんなことないか、そんなスピリチュアルなこと、考える柄じゃない。
でも無事に空に帰れたかどうかは、ちょっと心配。

どうか気を付けて、空でどうか元気で。
もし戻ってくる気になったら、いつでも戻っておいで。できれば、愛犬が元気なうちに。

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