「馬医」韓国ドラマのすごさ。

いまハマっている、韓国のドラマ「馬医」

実に素晴らしい。

韓国では2012年に放送されていたよう。
12年前かぁ。。

前から思っているのだけど、
日本と韓国はいつからこんなに差をつけられたのだろう。

大河で韓国時代劇ドラマ。
白丁(被差別民)から馬の獣医を経て、
最終的に王の主治医にまで登り詰めた
実在の人物の生涯を描いている。

これがまた、現在の日本でも通用する
医師と医屋の話になっている。

石丸伸二さんの言った
政治家と政治屋の違い。
わかるひとはどのくらいいたのだろう。。

このようなドラマが、
日本の大河で放送されていたら、
政治屋(政治のための政治、党利党略、自分(保身)第一)と
政治家(国民を向いてる、政策本位、中身重視、国のための政治)
の違いが分かるひとは今の何倍にもなっているのではないだろうか。

夫とドラマを見ながらわたしは
「きっと、この脚本家は、すごい性善説の人で、
現実の世の中は、
悪(政治屋)の方が強いんだけど、
ここ(ドラマの中)では、
正(政治家)が勝っていくから気持ちいいんだよね。
理想が描かれてる」
なんて話していた。

*わかりやすくするために、
悪(政治屋)と 正(政治家)にわけたけど、
何事に関しても、
魔的な要素の方がこの世的には(まだ今のところ)強いのは事実。


こんなドラマの脚本を描けるのは、
きっと、人間の善悪や、裏表、上下、保身、卑劣さ意地悪さ、弱さ、強さ、
ひとの支配や依存や自律とは、正直さ、真実や美しさ、
酸いも甘いも知りつくした お爺さん が書いてるのだろう…
と思い込んでいたら、

キム・イヨンさんという
当時37歳?の女性が書いていた😮

https://g.co/kgs/EEXsW1U

キム・イヨン

自分の偏見にも驚いたけど、

やっぱり韓国はちゃんと才能を見抜き、
若手でもちゃんと大抜擢する。
そして若手もしっかりと期待に応え、
大先輩方に敬意を持って接し、
けして老害などと言わないのではないかと。。
高齢の役者たちも
尊厳と崇高さを持って描かれ出演されている。
ドラマの内容を見ていてそう思った。

(以下ネタバレします↓)

もちろん重鎮にも善人悪人で分けて描いていて、
善重鎮に「(イ・ミョンファンは)悪い奴の方が勝っていく様を見て、どんどん巻き込まれていってしまった」
とか言わせ、ちゃんと何故ひとは落ちていくのかを説明をしている。

この善重鎮(ヘーミンソの署長コ・ジュマン)は、
最後まで(自分が殺されても)、
ひと(自分が育てた部下医イ・ミョンファン)が
「変わる可能性」にかけてたりして。。

設定が人間を知り尽くしてる😮

馬医 相関図

登場人物も実に魅力的で、

(善人と悪人に分けるあたりで、
中国の方が一枚上手感はあるのだけど、
その分韓国ドラマの方がわかりやすいと思う。
中国の史実に基づいた大河時代劇ドラマなんかは
「古典」の域なので、理解できない人も出てくると思うから。)


人物が個性的かつ、皆「生きている」
馬医であり父がわりのチュ・ギベ(被差別民)に
「わたしがここまで生きてきて感じるのは、運命(起こること)にはすべて意味がある」とクァンヒョンに諭すところとか、
この人にこのセリフ言わすかーー
というシビレどころが沢山ある。

「弱い奴の味方をするとこちらも弱くなる」と
主要人物の悪どころのイ・ミョンファンに言わせてみたり。
しかも実の息子によ!
まったく悪意がない。むしろ守ろうとしての言葉。

この役者が実に良い役者で、見事に嫌なやつを演じきっている。
この息子(イ・ソンハ)が超善人で反論されるんだけど、
父はキョトン😶として、
まったく悪意のなく、むしろ自分を守るのは当然ではないか?
とリアルな人物像を作り上げている。
いるいる!と登場するだけで笑えてきたりもする。

わたしが共感するのはスッキ王女。
主人公のクァンヒョンに(身分をかくし街に出ていた時に出会い)
立場を超えて強烈に惹かれている。
クァンヒョンがジニョンと思いを告げるのを見てしまった時は、
失恋と同時に、その泣き姿から、
彼女は自分の身分立場というものを受け入れたのだ…
ということもわかり私も一緒に泣いた😭

(余談だけど、私は、前世とか見れるという何人もの人に、
一国の「姫」だったことの多いひと…と言われることがある。
しかも苦労してる人よ。。と。
姫や王女なんかしてたら、
そりゃ苦労は多いに決まってるでしょう…
しなければいけないことと規律やらで
自由はない自由を目指せない、
ましてや心を使って生きるなんて到底出来ない…
とかいうことが「わかる」ということだろうと思う。
いえね、そういうことを言うと
「自分で姫とか言ってる…」と陰口されるので😅
自分で言ってないし、そんな会話になったから話してるだけで、
しかも前世でだし。。
姫とか王女とかいうものを羨ましいとか憧れてるひとのやっかみなのか、
単なる私を貶めたいひとの道具になってるだけなのはわかるけど、
切ったり盛ったりして陰口されるのは面白くはない。
まあ、そういうことはいつの時代でもあるのでしょうがないけど。
(と、ドラマや古典を見てると思える)
いや〜あんなものには憧れないしなりたくない🙅‍♀️
とか、過酷な宿命を背負ってることと想像つくのが、
前世にやってるということなのだと思う。
何も特別なことではない。
そして役者というのは、
生まれ変わりの多いひとがやる職業でもあると思う。
姫や王女、殺人者や売春婦、
悪人善人を、どうしてそうなっていくのか、
その気持ちを理解しなければ出来ない仕事ですから。)

話を戻して↓

心のままにど直球で生きてるスッキ王女。
私から見ると可愛くて可愛くて
このまま自由に生きさせてあげたくなる。
が、過酷な宿命を受け入れ泣き崩れる、
そんなセリフは一言も出てこないけど、
その泣き方で全部わかる。
そのすぐ後に婚約を受け入れるのが、その証。
そしてその受け入れ方が、捻くれていない
まっすぐ受け入れ果敢に前を向いて歩んでいく。

私はこんなシーンを見ると、
「頑張れ〜負けるな✨」と声に出してしまう。
失恋や怖さにであうとき、現実でもそうでしょう、
人間の弱さが出るときだから。
道を間違えてしまうときだから。

これが王女だけじゃない、
あらゆる役の皆が、がんばって、まっすぐに乗り越えていく。その姿😭
本当に素晴らしい脚本。

ちゃんと物語の中で一人一人の人物が成長してる。

役者は一つの役を終えた時は
一つの人生を終えた時のように成長しているもの。
というのは、スタニスラフスキーシステムを教えてくれた
アニシモフ先生から聞いたけど。

この馬医では本当にそうで、それが画面から伝わってくる。
人間って良いな〜✨と
登場人物をどんどん好きになっていく。。
そのように役者が演じきれている。。。

主役のパクヒョンを演じたチョ・スンウさんは、
なんとミュージカル俳優なのだそう。
長い出演依頼を経て初めて?のドラマ出演だとか。。
えーー?!なんたるシンプルなストレートプレイ。。
等身大だけれども崇高な精神を持つ男性が
しっかり分析され自分のものとして完成されている✨

そう。。
単に演技力だけでもそう。。
いつから、こんなに差がついたのか。。。
ごぼう抜きでしょう。。
もう勝てる気がしない。。

いや、がんばろう。日本🗾
ひとの本質を見抜こうとすることからだ!
心をひらくことから始めよう✨

「馬医」
はもう35話まできているけれど、
全50話 BS日テレ
毎週月曜〜金曜 17時〜18時58分(2回ずつ)
放送中です。

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