不公平のはじまり:政治と芸術に共通する堕落

人を仲の良し悪しや好き嫌いで評価するのは、
政治だけに限られたことではない。
芸術の世界でも同じような堕落が見られる。
本来、評価はその人の内面や作品そのもので行われるべきなのに、
そうでないことが多い。

私が役者をしていた若い頃、
ある監督から「使う側は演技なんて見てないよ。使いたいか使いたくないかだよ…」と言われたことがある。
それは衝撃的な一言だった。

何事においても、重要なのは”中身”である。
政治であれば政策、
役者であれば演技力やキャラクター、理解力、
そしてその人自身のパーソナリティだろう。

しかし、やる側がその”中身”を失い、
外側の条件ばかりを重視し始めると、
次第に自らの判断力さえも失ってしまう。
そしてそれを見ている側の意識も、
当然のごとく下がってしまう。
政治も芸術も、根本は同じなのだ。

有名さや権力、外見だけで人を評価する人が、意外と多いのもその一因だ。

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