さみしくない。さみしくない。
梅を見ていたわたしは
美しい顔をしていて
春のものである梅は
わたしのものではないと
言い聞かせていました。
わたしが梅のことを
こんなにも美しいと思えるのは
散りゆくからこそで
わたしのものにならないからこそ
この感情を大切にできるのです。
近づけないからこそ
あなたを恋焦がれるように
もう二度とあなたに触れられない
あなたを思うこの感情は
美しいのです。
わたしは梅にこの気持ちを
伝える術を持ちません。
わたしはしあわせです。
あなたがわたしを知らなくて。
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