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うたのたね その2

古今和歌集を読み、ちょうど春の句に差し掛かりいくつか紹介しようと思ったら、文字数がきわどくなったので第二弾になりました。

第一段では、散りゆく桜を読んだ句。そして今回は桜ならではの句を紹介します。

”ふるさとと なりにしならの 都にも 色は変わらず 花は咲きけり”
                           平城天皇

奈良の都から平城京へ遷都が行われました。が、さすが天皇、一度都を奈良に戻そうと企てたそうです。京都の桜もキレイでしょうが、奈良も負けず劣らず見事さなんだろうな・・・と思います。平城天皇はずっと奈良に住み続けたそうです。

”春の野に 若菜つまむと来しものを 散りかふ花に 道はまどひぬ”

歌合せの際に詠まれた歌なので、誰が詠んだのか分かりません。奈良時代からある若菜つみ、行こうと思ったら散っていった花によって道が分からなくなったという歌。残念なような、幸せなような(少なくとも花の道は見たでしょう)

”やどりして 春の山辺に寝たる夜は 夢のうちにも 花ぞ散りける”

こんな夢であれば、おかわりしたいぐらいだと、思う方も良そうですが
詠んだ人は山寺もうでの帰り、近くで宿を取って眠ると夢の中でも花が散っている。という歌です。

以前に、花百物語というショートストーリーを書いた事があります。しかし、桜だけは書けない。いかんせん、花言葉を題材にして書くものですから「精神美」といわれると・・・ムリデス。ムリムリ・・・。書いても拙くなるだけなので、桜の事はサクラに語てもらおうと止めました。

咲いては散る桜なら最後まで見届けたいと思います。・・・どういう終わり方なんでしょうかね?これ



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