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終点のない…。


深夜列車まで
手をつないで 走る
離れてしまうかもしれない
どこかでそう 思ってしまう

離れることなく たどりつく

がらんとした
列車のなか
ふたりを待っていたかのように
静けさが準備されている

行き先は わからないが
ふたりは平気でいる
動き出した列車は
夜空へ

何もしゃべらないが
空気で語る
目線で語る
それでいい それがいい

宝石箱をあけた瞬間を切り取った
そんな 星空は
きらめきを忘れない
ふたりがいなくなった 世界でも
きらめきを忘れない
ふたりが そのきらめきを見たということは
消えない
そんな気がした

いつの間にか 宇宙にいた
ふたりは車窓越しに 地球をみつめている
どんな風にみえる?
さっきまで あの惑星にいたんだよ

まだ知らない世界がこんなにもたくさん
あの惑星のなまえは?
宇宙はどこまでつづくの?
こたえはいつか わかるといいね

あしたの天気
くもりだろうか はれか あめか
知らない天気だったらどうする?
突然の天気のはなしに
静寂をやぶる
ふたりのやさしい わらい声が
きこえる

流れ星が  きらり 西の方角へながれる

これは 夢うつつなできごと

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