見出し画像

逆まつげ


雲がおおきくて緊張してきた


いまからまだ遠い 遠いところにいる
夢いっぱい!な思いが
莫大な量のにっこりが
降り注いできている気がする



自転車に長らく乗っていないけれど

それは
自転車に乗って 木々が並ぶ坂道を下るような
さわやかな風が耳の横を過ぎていくような
希望にちかい そんな思い

はやくはやく
ゆっくりいこう
はやくはやく

じかんが動いていく
雲は相変わらずゆっくり 存在している

またさぼった

ゆるしてほしい

雲の城はおおきくて
緊張する
もくもくしてて きれい

みていて飽きない 雲に
走っても 手を伸ばしても
触れることのできない 雲に
きょうもピースサインを送る

日々のはやさには驚かされてばかりだ

いちねんってやつは意外とはやいので
いちにちってやつも意外とはやいのです

遠すぎる未来

やってきてほしい
むかっていきたい
やってきてほしい

考えるじかんが必要で
そこに答えは求めていない
くもり空が まちに灰色の影をおとす
その頃は その頃には
まち全体が雲の一部になっている



おおすぎる灯りを
素直に受け入れることができない
謎めいたこころよ

きょうも何かに夢中になって
何かを見逃しただろう
ふたたび出会うかはわからない
その何かはなにか?

雲よりちいさくて
わたしよりおおきい
むかってくることのない夢へとすすむ

わたしの逆まつげは
なおらない


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?