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“物“で幸せは買える?

この写真は私が今いちばん気に入ってる時計です。
お値段はいくらぐらいでしょう?
(答えは後ほど)

他にも数十万円する時計をいくつか使ってきましたが、
それらはむしろ高級皮のベルトが予想外に劣化して不満だし、リューズがなんとも扱いにくいといった具合です。

さて上の写真の値段ですが、正解は800円の新品です。
性能面では、全く問題のない一般的なクォーツです。
とにかくシンプルなデザインが、一目で気に入りました。
傷つきやすい作業用にさがしていました。実物も安っぽさはみじんもありません。おおかたの人はおそらく4〜5万円と思うでしょう。
そして、この時計を見るたびにいい気分になります。
そして、数十万円の時計の時と同等かそれ以上の満足度があります。

このケースで思い至るのは、
コスパに満足すると幸福感が得られるのではないか。…要するに絶対的な価格に比例して幸福感が上がるというわけではない、という仮説が浮かんだのです。

幸福度が価格に依存するとすれば、その思いは宿命的にエスカレートするため、欲望に際限がなくなり、マインドは常に不安を覚えたままになる。
要するに元来、物欲には飽きと、より高いものでないと満足出来なくなるという不満(一種の不幸感)が常につきまとう。

もともと幸福感は”比較”により感じるという側面もたしかにある。
たとえば隣のお宅と比較していい車を持ってるからとか、要するに“優越感”がもたらすもの。
ただ、逆の立場なら、他人と自分とを比較することで、不幸感を持ってしまうことになる。

これらはあくまでも他者との比較であって、自分自身の中では、事情が違ってくる。
この場合は比較でなく、先の時計の例にみられるように、ものにまつわる物語や、純粋な想いに基づく喜びが、幸福感をもたらすのではないだろうか。


私は日々の暮らしの中で、「真の幸せとは」を、追求してるが、
今回の例はその答えを探る一つのヒントになりました。


●次に、論点を少し変えて考えてみたい。

「幸せは物質の多寡ではなく(=お金では買えないの意味を含む)、目に見えないものだ」と唱える考え方がもともとあります。
(基本的には私もそれに賛同している)

とは言っても、高価な値段の物がもたらす幸福感への効果はそれはそれで存在します。

    身に付けている間の自分自身の精神的効果としては
•自尊心を高める
•前向きな気持ちになれる
•そして自信がつく
などがある。
ただし、刹那的であり、心の中に常に持ち続けられる真の幸福感とは別物なのです。


以上は、物がもたらす『真の幸せ』は金額の問題ではないということの証明と言えるのではないでしょうか。


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