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6857 アドバンテスト 決算分析

1/31に発表された証券コード6857 アドバンテストの3Qの決算分析を行いましたので分析内容について記載していきます。

1.事業内容

業種:電気機器
半導体試験装置(テスタ)で世界トップ。
特にメモリテスタに強い。

2.3Q業績内容

株探より通期予想と四半期推移を確認していきます。
〇通期予想
 
売上・利益ともに過去最高予想。

株探_通期予想

〇四半期業績
 ・進捗率

 売上75%    (過去平均72%)
 営業利益76%  (過去平均68%)
 経常利益76%  (過去平均66%)  
 純利益77%   (過去平均61%)
 
 進捗率は順調なので通期予想は
 達成するだろう。

 半導体需要が悪化しているため
 為替影響が一番ある3Qでしたが
 QoQで鈍化している。

株探_四半期の業績推移

3.決算内容

セグメントは3つ。
テスタ事業は全体売上の72%となりメインとなる。

決算説明資料_事業セグメント別四半期の売上推移

〇テスタ事業について
 
・アドバンテストのシェア
  テスタ全体47%
  メモリテスタ51%
  SoCテスタ45%
  →世界シェアトップ

 ライバル企業はアメリカのテラダイン($TER)世界シェア2位。
 2社で9割程度世界シェアを占めている。

 ・テスタの種類
  大きく分けて2種類
  ①メモリテスタ 
   アドバンテストが強い
   テラダインは入りづらい。
   特に中国にはアメリカ企業である
   テラダインは参入障壁が高い。
  ②SoCテスタ(非メモリテスタ)
   テラダインはSoCテスタに強いが
   アドバンテストがシェアを
   奪ってきている。

決算説明資料_市場シェア

 ・仕向地
  台湾・韓国・中国といったアジアがメイン。
 ・中国規制の影響について
  2022年10 月に発表された米国の
  輸出規制に関して、
  現在の規制であれば直接的に
  アドバンテストに与える影響は
  小さいとのこと。
  アドバンテストの主力製品は、
  日本や欧州で開発し、
  日本あるいはアジアで生産しており、
  米国の技術は限られているためである。

決算説明資料_地域別売上

〇テスタ事業の動向
 
民生機器(スマホ・PCなど)向けのテスタ需要が
 落ちたが、高性能な半導体になるほど
 テスタ需要が伸びる影響もあり、
 今期は全体的に伸びた。

 過去の需要が一斉に落ち込み、
 全面的に悪化する状況といった過去のパターン
 と異なり、需要の濃淡が混在している。
 2023年も継続とのこと。
 →やはり2023年は半導体市場において
  懸念点がなく視界良好な状況ではない。

決算説明資料_テスタ市場動向

4.最後に

アドバンテストの決算評価
今後の期待★★★☆☆

来期も大幅に前年比割れは
発生しなさそうであり、半導体の性能が
上がるとテスタ需要は高くなるという
追い風があるのでまだ成長できるため
星3としました。

民生機器(スマホやPCなど)の需要が
回復してくるなど半導体に資金が入る時に
チャンスがあれば狙いたい銘柄。

以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました!!


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